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for serendipity1069 「日々の生活の中から生まれる思想とは、未完成でなくてはならない」
鶴見太郎さんの『柳田国男-感じたるまゝ』(2019)より。
優れた一人の才能よりも、「平凡」「凡俗」が築き上げてきたものの価値を認めることは、それによってまとめられる世界も、完成を目標とするものではない。その意味で、日々の生活の中から生まれる思想とは、未完成でなくてはならない。その視点から眺める時、柳田の思想、方法が「未完成」であることは必然といっていい。柳田国男の仕事とはむしろ、そのことによって多くの読者に影響を与え続けているといえるのではないか。(324p)。