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堀田季何さんの『俳句ミーツ短歌-読み方・楽しみ方を案内する18章』(2023)より。

 寺山修司が短歌や俳句で得意とした技法に、パスティーシュや本歌取があります。パスティーシュとは、他者や自分による過去の歌や句の要素を模倣したり、混成したりして新しい作品を作ること。失敗すると個性のない流用・模倣であるエピゴーネン(いわゆる「パクリ」)になってしまいます。本歌取は、パスティーシュの一種で、他者や自分による過去の有名な歌や句(つまり本歌)を新しい作品に取り入れて詠む方法です。和歌では、平安時代には既にあった技法で、早くも『古今和歌集』で『万葉集』の本歌取が見られます。(59p)


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