混ざり合う2つの視覚
右目の手術から10日、身体の神秘を感じています。右目だけ視力がぐんと上がり白内障もなくなり、私の視力は手術前から大逆転して「左目矯正<右目裸眼」になりました。右目は眼鏡をかけると逆に見えないので、裸眼で生活しています。ただ、もちろん「左目裸眼<<<右目裸眼」なので、左右の視力差が物凄くて、手術から数日は両目を同時に開けていられませんでした。その見え方が、日に日に、目に見えて、改善されていっているのです。
なんと説明したらよいでしょうか。例えるなら、2本のフォークを両側から無理やりガチャガチャ組み合わせようとしているかのような見え方だったのですが、それが日を追うごとに、一様に溶けてゆくんです。コーヒーとミルクが混ざり合ってやがて一様になるような感じ? いや、編み物の網の目がどんどん細かくなって一枚の布のように見える感じ? とにかくどんどん2つの視界が混ざり合って、溶け合って、見えやすくなってゆく。
きっと、脳や神経や視覚を司る様々な細胞が、物凄い速さで試行錯誤を繰り返してくれてるんだろうなと感じます。利き目、的な話で、手術前は左目の方が良かったから、左目の情報を優先的に利用してたけど、手術したら右目の方がぐんと見えるようになったから、右目の情報を優先しよう。左目の情報を採用しすぎると逆に見づらくてご主人が目を開けられないようだから、左目の情報はあまり採用しないようにしよう。それで左目を開けてもらった方が、遠近感が取れてトータルで見やすくて助かる。片目だと視界も狭いし、何より疲れちゃうからな。ただ、右目はピントが調整できなくなっちゃったみたいだから、物凄く近くを見る時だけは、近視の左目くんの情報を優先しよう。
そんなことを、勝手に脳がやってくれているのを感じます。もちろん私の意思ではありません。細胞が勝手にやってくれているんです。こういうの実感できるチャンスってあんまり無い。
全盲の人が物凄く研ぎ澄まされた聴覚を持っていたりするのも、細胞が生きるために高速で工夫を積み重ねた結果なんだろうな、なんて思いました。それを考えると、私たちが自分の意思でできる工夫なんて微々たるものですね。
せいぜい細胞を味方につけられるような環境に身を運ぶのが、自分の意思でできる1番良い工夫のような気がしました^ ^
今日は、何とも言えない思案に終始したいと思います。読んでくださってありがとうございました!