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2度と経験したくない家に帰るまでの4時間

2年前に初めて海外に行きました。行った先はベトナムのホイアンです。

大学の長期休みを使って1ヶ月間行ってきたのですが、そこで過ごした1ヶ月間は今まで生きてきた中で1番濃い時間を過ごせました。

私にとって人生のターニングととなる経験だったのですが、それとは別にハプニングがあったんです。私にとっては初海外で1人だったので事件レベルです。

色々ありましたが、1番身の危険を感じたのは家を探した日の事でした。

帰る家が分からなくて彷徨った

ホイアンで2日間くらい過ごした日の夜、知り合いになった友人と夜ご飯を食べ、19時くらいに解散しました。

ホームステイ先の家をGoogleマップでピン留めしておいたのですが、それに沿って家に帰っても、家に辿り着かないんです。

後から知ったのですが、Googleマップは場所によりずれている所があるらしいです。

私は自分の部屋にいる時にピンを付けたのに着いた場所は全く知らない場所でえ???となりました。ポケットWi-Fiを持っておらずSIMもないので誰にも連絡しようがありません。

とりあえず周辺にあるはず、と辺りを探しますが見つかる気配がありません。

家を覚えていない

ホイアンにまだ2日目だったので家をもうっすら覚えているくらいで、記憶を頼りに自転車を走らせますが知らない道ばかりに出ました。

走っていると、あれ、さっきここ通ったな。という道に出ることもあり、飲みながら顔赤くして酔っ払っている4人のベトナム人には何度も会いました。(7回以上その道を通りました)

その時は、言葉は通じませんし次会ったら何されるか分からないと怖かったです。

やっと繋がったWi-Fi

それを繰り返して1時間30分くらい、偶然、1日目にWi-Fiを繋いだお店に辿り着きました。21時だったのでもうお店は閉まっていたのですが、お店のフェンスにスマホをつけて出来る限り近づくとWi-Fiを繋ぐことができました。

友人に何度も電話したのですが出ず、ホームステイ先を紹介してくれた日本人に連絡を入れる事にしました。

Googleマップの場所が送られてきたので、それを頼りに帰ることにしたのですが、そのマップでも辿り着かないんです。

このやりとりを2回ほどし、またWi-Fiが繋がるお店に戻り連絡していると、急に雨が降ってきました。

家を探して3時間30分

気付けばあたりは真っ暗になっていて、しまいには雨も降ってくる。その時には22時30でした。家を探して3時間30分ですが体感的には半日くらい探している感覚です。

もう、半泣きでした。

探さないと家に帰れないけど、お店離れるとWi-Fiが繋がらない。

マップで帰れないなら自力で見つけるしかないと思い、雨の中走りつづけることにしました。

しばらく走っているとベトナム人に声をかけられました。初めは何か言っているのですが聞き取れなかったのですが、片言でニホンジン?と言っていて、そうですと答えると、

家のヒトが探してる

と言っていました。その人は急いで誰かに連絡をしていて、付いていくと私の帰りたかった家に着きました。

家が分からず彷徨ってから4時間後の事でした。

言葉が通じなくても

家に着くと、フェンスの前にそこに住む家族とその知り合い、隣の部屋に住んでいた日本人の方がいて、みんな濡れていました。(ベトナムには傘がありません)

家に住んでいる家族の子供(学生)は自転車で遠くの方を探してくれていたらしく、とんでもない迷惑をかけました。

すみません!ありがとうございます。
本当にすみません!!
本当にありがとうございます!!

と、そこに住む家族には言葉が通じないのに日本語で何度も謝ってお礼を言いました。

笑って何かベトナム語を言いながら家に入れてくれたのですが、大丈夫大丈夫。と言っているのが伝わりました。

言葉が伝わらなくても気持ちは伝わるんですね。

今はネタのように話せますが、あの時はなにをするにも怖くなり、タクシーには一切頼りませんでしたし、数日間1人で夜ご飯を食べにいけず、一緒に食べれる人がいない時は夜ご飯食べずに寝ていました。(自分が家を覚えていなかったのが悪いのですが)

海外では家を覚えるまで、家、周辺の写真、大通りに出るまでの動画を撮っておくといいです。

家を探している時に周辺に住んでいると思われるベトナム人にGoogleマップのピンを見せましたが、分からないと言われました。写真ならきっと分かったんじゃないかなと思っています。

他にも色々あったので、ちょこちょこ書こうと思っているのですが、家が分からなくて彷徨う経験は2度としたくないです、もう。


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