7月31日
モーニング33号(2021年7月15日発売)に掲載されていた山原中『余白の世界』が傑作だった。
芸人として成功を目指す主人公の真島が、何人もの相方を潰してきた結構モラハラなやつなんだけど、彼の日々のもやもやがリアルで親近感を持ってしまう。
真島は漫才グランプリで優勝しなければ人生終わり、と思ってしまっていたのだけど、現相方からの言葉で視界が開けた瞬間の演出がすごく気持ちいい。人生の荷物の重さに潰されそうになるけど、他の人間との関わりのなかでふと救われることってあるんだな、と、私も一緒に救われる思いがした。ゴールしなきゃ、という切迫感に対して、ちょっとズラした考え方だってアリじゃない? って提案してくれる友人って貴重だ。