つれづれに2023年ふりかえり
年間を通してメンタル安定していて、11月以降は完全にオタクになっておりテンションが高かった(現在も継続中)。こういう、一年をまとまりとして捉えて意味づけをしようと思えていること自体が、とても元気な証拠だ。なにかを総括するとか抱負を語るとかは、たぶん2018年とか、そのぐらい以来な気がする。とはいえ、週末の予定を詰め込みすぎないようにしてはいる。今年も油断せず、安心安全第一いのちだいじにやっていきたい。
2023年の元旦は劇場で『THE FIRST SLAM DUNK』を観て、景気の良い始まりだった。ほかにも沢山面白い作品に出会えた。
自分でいくつか記事とかを書いた。SNSなどの反応で、それが届いた実感があり嬉しかった。私は昔から、何か熱中する対象があっても他人に伝わるような手法で表現できたことはほとんど無かった。33歳のいまになってこういうことが体感出来ると思わなかった。普通に、働いたりとか社会経験の積み重ねのおかげで学習出来てきたんだなと思う。思いついたことや感覚を、並べるだけでは伝わらないことが多く、文脈がわかるように、どのようにそう感じたのかを補足する。ひとつでも構わないから言葉を足そうとする根気が出せるかどうか、その感覚を少しだけ、以前よりは、掴めたかもしれない。ドライブ感があったり、エモーショナルな文筆家にたいする憧れはあるけど、私はそういうものを作ろうとするのではなく、愚直にわかりやすさを意識していたほうが、満足感を得られる芽がある気がした。
自分が快いと思ったもの、美しいと思ったもの、その感覚を「わかる」と言ってもらえること、作品の価値を共有できたと思えることほど嬉しいことはない。
映画『怪物』の記事を書く少し前くらいに、三宅香帆氏のこちらのネット記事書評家が指南「楽しくない読書感想文」克服のコツを読んだ。
またNHK高校講座「美術」の「鑑賞」の回も観た。
格好良い、批評的でアカデミックな言葉をすぐに選ばずに、日常の言葉を使うように考えること、をしていくのが、コツかもしれない。
漫画を読むこと自体への意欲もかなり復調してきた感覚があった。実際、hontoでのコミックス購入履歴は、2022年が12件ほどだったのに対して、2023年は34件ほどだった(1件で複数冊をまとめ買いしているので、件数=冊数ではない)。コミックスで読むのは一定の集中力がいる。年の後半では、平日昼休みにも読める、雑誌の連載漫画を追うことのほうを意識したように思う。人生で初めて週刊少年ジャンプを定期購読し、推し漫画(西尾維新・岩崎優次『暗号学園のいろは』)の内容はもちろん掲載順も毎週楽しみにしている。西尾維新といえば戯言シリーズの続編『キドナプキディング』も読んだ。
住吉九『ハイパーインフレーション』が名作で、かなり新鮮に楽しめた。特にレジャットさんのキャラ造形が興味深い。大義と賢さがあっても自己愛?が強すぎると悪役になりえるんだなあと面白かった。
もう恋愛ものに夢中になることはない気がしていたが、ざくざくろ『初恋、ざらり』(ドラマもめちゃくちゃ良かった)、御徒町鳩『きみ諦めることなかれ』、山田金鉄『テレワァク与太話』、売野機子『インターネット・ラヴ!』など、今になって思い返せばたまに読んでいたのはなにかの予兆だったのだろうか。いまは久方ぶりに男女CPに萌えまくっている。
アニメでは『スキップとローファー』が最高のアニメ化をしてくれて、生きていて良かった。
劇場での映画鑑賞や、舞台『ワールドトリガー the Stage』B級ランク戦開始編(東京)、おおきく振りかぶって原画展(東京)、古代メキシコ展、世界水泳などリアルイベント・展示にも行くことが出来た。この点は非常に、メンタルの安定に伴う体力の復調を感じた。
大晦日も劇場でヴィム・ヴェンダースの新作『PERFECT DAYS』を観た。役所広司演じる、トイレの清掃員である中年男性を主人公にした作品。一見して貧しい暮らしとも言える状況ながら、周囲を慈しみ深く見つめる表情が印象的。また彼にも失ったもの(生きていれば誰にでもそういうものがあると思わされる)があり、それでも人生に意味が無いなんてことはないと思いたがる必死さも人間味があり面白かった。
あと、もうすごい昔のように思えるけれど、社会福祉士をとれた年だった。時間感覚バグる……。
他にもいろいろ面白い作品はあったが書ききれないので、いずれ。もし何か忘れてることを思い出したら後で追記するかもしれない。
今年もくたばらないようにやっていきます、よろしくお願いします。