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母のピアスデビュー

Simple is the母

母は装飾品をつけない人だった。

母の口からとつぜん「ジュエリー」と言われても
母さんや、またクックパッドで目新しいレシピでも見つけたのかい?と聞き返してしまいそうなくらい、
母と宝飾品は結びつかなかった。

ビスコッティを食べる母
クックパッドで聞きなれない菓子を作る母

オシャレ心はあるけれど、
取り扱いに気を使うようなものや
着け心地のわずらわしいものが性に合わなかったんだと思う。
ガマンがきらいで自由がすきな人だから。

そんな母だったけど、
さいきん耳に小さな青い粒が光っている。

先日、65歳にしてピアスデビューをしたのだ。

思いとどまりウン十年

そういえば
わたしが中学のとき親に無断でピアスを開けたら、
怒るどころか母は興味深そうに
「わたしも開けよっかなあ。」と言っていた。

ピアスの穴を開けたわたし
中2かな?家族誰も気づいてくれなくてめっちゃアピった。こっそりしておいて。

(ピアスって穴さえ開ければその後は装着感もないし
着けっぱなしにできるし、ストレスフリーなすばらしいアクセサリーだよね。開けて損なし)

でもそのときは開けなかった。

そのあとは長い間
「60になったら開けよっかなあ。」と言っていた。

そのときも開けなかった。

そしてこのたびついに
“年金受給開始とマゴ爆誕を記念して”
ということで決心がついたらしい。
(今年わたしの姉と弟のところに赤ちゃんが産まれたんです!バンザーイ!)

出産にくらべたら

穴を開ける前、母は「あの子らもね、出産がんばったけんね。わたしもがんばる。」と言った。

穴空け前のわれわれ
耳を入念に冷やす母
ピアッサーの使用方法を入念に確認するわたし

穴開け執行人に任命されたわたしも、「そうだね、出産に比べたら…わたしもこわいけどがんばる!」と勇気を出してピアッサーのトリガーを引いた。

ガチャンッ!って。ひえー!


※姉と弟へ。
実家の連中は日々このような勝手なカタチでアナタたちを労ったり祝ったりしてるんです。
お見知りおきを。

似合う


そんなわけで、ピアスデビューした母なんだけど、

これが、65年してなかったのがウソみたいに似合っている。

妙に、今までのプレーン母よりもっと、
母という人っぽいのだ。

自由で遊び心あるかんじが出て
キャラデザの精度が高くなった。

なんかそれ見てたら

アクセサリーとかメイクとかファッションとか、
あと多分整形ですら、
こういうことがゴールなんじゃないかなーって。

若く見せたり大人に見せたり
高く見せたり強く見せたり
モテとか マネとか
そーゆーんじゃなくって

その人が超その人になること。

だってそれが美しくないわけないもの。

ね〜。きっとそうだ。

青というのがまた合ってる母のピアス

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