【庶民体験記】ヒルトンのタイムシェア説明会に行った①
3年ぶりにnoteを書きます。
本当は国家資格の勉強をしないといけないのですが、こういう時に限って文章を書きたくなるタイプです。
むしろ3年間そういう時が来なかった自分を褒めたい。ナイスポジティブ。
今年の夏休みに面白い経験をしました。
帰省のために羽田空港をプラプラしていると、シュッとした感じの東京っぽい雰囲気を醸し出した20代男性に声をかけられました。
「ご旅行ですか?」
羽田空港の出発口がある階に家族4人、ひさびさの沖縄に浮き足立ちながらでっかいスーツケースをもってうろうろしている私たちを見て声をかけてきた。
おそらくこのいでだちだと95%の確率で旅行である。
「いえ、帰省です」と答えた。
捻じ曲がった性格が露呈した。5%でありたい欲がでた。
なめらかな営業トークにのせられ、逃げる隙もなく話を聞いているとヒルトンの人らしい。簡単なアンケートに答えていくと、なにやらお得なクーポンをくれるらしい。国内のヒルトンで使える10000円分の商品券。沖縄のレストランで使えますよ、と。
お得が大好きな夫がこれを聞き逃すはずがない。
条件を聞くと何やらヒルトンのスペシャルな会員になるための説明会に参加するだけでもらえるとのこと。
怪しさ満点だが10000円は大きい。
参加するだけなら、時給10000円で働いたのと同じか。と謎の思考でやってもいいかなと思い始めた。
あっという間に日程と時間を決定した。
「当日子供が熱出したりしたらキャンセルもできますか?」と一応聞いてみた。訳すと、ドタキャンオッケーですか?である。
「もちろんです。その場合は東京にお戻りになった際にこちらのヒルトンに会場に変更できます。」と答えが来た。訳すと、キャンセル不可です。参加するまでリスケし続けてください。である。
そんな裏の攻防もしつつ、私たちは5分後には昼食で食べるお蕎麦の方で頭がいっぱいになりヒルトンのヒの字も思い出すことなく意気揚々と那覇空港へと飛び立った。
◇◇◇
夏休みも後半、帰省も終わりが近づいてきた。
スケジュールアプリにはしっかりと「ヒルトン 説明会15:00」と書いてあった。
長めの帰省で若干沖縄に飽きてきていた私は、思った以上にヒルトンへのめんどくささはなかった。
むしろ行くかぁ〜↑と謎のやる気さえあった。
一応、事前準備だけはしておきたいタイプなので簡単にググってみた。「ヒルトン 説明会 知恵袋」。
0歳児をかかえているので、なんとなく片手間でスクロールしながらざっと見てみる。
「契約したら終わり」
「断る勇気が必要」
「契約したら損しかしない」
とりあえず怪しさ満点なことだけはわかった。
さっとスクショだけして夫に送った。
「とりあえず、何にも契約しないってことだけは決めとこう。」
0歳児がスマホを食べようとするので急いでカバンに直して日常に戻った。
◇◇◇
ヒルトンの説明会へ行く日。
予定の時間まで余裕があったので、アイスクリームを食べに行った。0歳児がいることを忘れていた。
合間にオムツを変えたり、チャイルドシートを嫌がって手間取ったり、ハプニングというか日常に手間取った。早速遅刻しそう。
規定を見ると、30分以上の遅刻は会場に入れなくなる可能性があるらしい。やばい、リスケは面倒だぞ。。。連絡先もよくわからなかったのでとりあえず急いだ。
ぎり(?)15分の遅刻で会場に到着。夫だけ先に会場に走らせ、私は子供達をチャイルドシートからおろしベビーカーに乗せ替え駐車場を後にした。
会場についたらまさかのお客さんは私たち一組のみ。しかもマンツーマンタイプの説明会らしい。
まとめて何人もの人にセールスするような説明会を想像していた私は息を呑んだ。「真剣に聞かなきゃか、、!」
ハワイアンな曲がかかるなか、素敵な香りがするブースに通された。テーブルの上にモニターと高級そうなペン。良い感じの席に私と夫が横並びで座る。向かいに座った美しいヒルトンのスタッフの方が挨拶してくれた。沖縄感あふれる苗字から、南国を感じた。ここでは仮に比嘉さんと呼ぼう。
モールで勧められるクレジットカードへの加入セールスくらいの心持ちで説明会に参加した私。
高級感溢れる会場の雰囲気にびびりはじめる。これは、楽天カードの会員ランクとかの話じゃないな・・?
ようやくこの説明会のターゲットであろう富裕層と、スーパーのアイス1つで幸せを感じる私たち庶民を比べて、ヒルトン側のマーケティングミスを心配してしまうほどそわそわしてきた。
なんとなくだが、ヒルトンのもっているラグジュアリーなお部屋の会員権を買って欲しいらしい。え、不動産かぁ。。これは話大きいぞ。。
説明会がはじまってまだ序盤、0歳児が目を覚まし、テーブルの上の高級ペンをハムハムしたくてぐずりはじめるカオスの中、比嘉さんからまさかのキラーワードが飛び出す。
「契約していただいたお客様のそのほとんどが説明会に参加したその日に決めています。」
・・これは!!訳すと、今日決めろよ。だ。
0歳児のぐずぐずをあやすフリをして思わず立ち上がり上下左右に揺れてみた。これは心の動揺が体に出た揺れである。果たして私たちは無契約でこの場から立ち去ることができるのか。。。
続きます。