えんとつ町のプペルに出てくる通貨Lが実現したら・・・
昨日はえんとつ町のプペルを観に行ってきました。
結論から言うと、最高の映画で心からおすすめしたい映画です。
年甲斐もなく何度も泣いてしまいましたね。
西野さん自身が語っているようにこの物語は
「エンタメで世界を獲る」
とチャレンジを始めたものの夢を語れば笑われて、行動すれば叩かれる。
そんな中、捨てれなかった夢に挑戦し続けたご自身の物語でもあります。
だから、メインテーマは主人公のルビッチが煙に囲まれた向こうには星があると信じ、町の人に笑われても馬鹿にされても自分の夢や希望を信じるすべての挑戦する人への応援メッセージだと思います。
ただ、この映画を今後の人生において何度も観たいなと思ったのは、いろいろなテーマが隠されているなと思ったからです。
その中でも、僕が今の自分のテーマと重なったのが、えんとつ町で使われている通貨である「L」の存在。
Lは腐る通貨で時間の経過とともに価値は下がり、使わずに置いておくとしまいには腐ってなくなってしまいます。
自然の中には腐らずにずっと存在し続ける物質はありません。
肉や野菜も食べずにほうっておくと、いつしか腐ってなくなってしまいます。
しかし、お金だけは使わずに置いておいてもなくなることはないという自然の法則に逆らった存在。
ただ、腐らないという特徴があるがために
「お金を貯める」
という謎の習性を身につけるようになってしまいました。
でも、以前、お金の正体についてお話したようにお金は交換することによって価値を発揮するもの。
だから、お金を貯めることは本質的にはなんの意味もありません。
しかし、多くの人がお金を貯めることに夢中になっているため、今のいびつな社会構造を生み出していると感じます。
そして、いつしか
「やりたいことではなく、お金のために働く」
「お金を稼げないから夢をあきらめる」
ということが当たり前に。
その結果、お金のために自分の夢をあきらめた人がお金ではなく自分の夢を追いかける人を馬鹿にする社会になってしまいました。
お金が生み出されてからいつしか自分がやりたいことに挑戦せずにお金に支配された人生を送る人をたくさん生み出してしまったのです。
そして、お金が消えてなくならないから、奪い合いが始まる・・・。
すべてはお金だけのせいとは言いませんが、自然の摂理に反したお金という存在が人類を自然ではない方向へと進ませたことは事実だと思います。
そして、えんとつ町のプペルでは、そういった既存のお金のシステムから抜け出すために腐らないお金であるLを発明したレターさんが既存のシステムを握る中央銀行から迫害されたため、自分たちの国を作るためにえんとつ町を作ります。
これはこれで今の金融システムとよく似ているなと。
お金はある一部の人が自由に刷れる権利を持っていて、それを侵害するものには容赦しない。
だって、お金を支配し、お金に支配される人たちがいるのだから、その権利はなにがあっても手放さないと思うからです。
僕自身、お金という価値基準から抜け出した世界をどうやったら実現できるのか?が最近のテーマ。
Lのような通貨がやり取りできれば、自分がやりたいことにチャレンジして、それぞれの価値を提供しあい、争いのない世界になるのではないかなと映画を観て感じました。
そして、そういう世界の実現こそが僕にとっての星かなと思うので、それの実現のためにやれることをやっていこうかなと。
他にもいろんなテーマを含んでいて、エンタメとして観るのももちろん楽しいですが、見るタイミングによって自分と対話できる素晴らしい映画だと思います。
なので、何度も何度も見返したいなと。
そして、すべての人がこの映画を観て少しでも自分の人生にとって影響を与えるなら素晴らしい世界につながるのではないか。
そう思うので、ぜひ、大切な人と映画館で観てもらいたい映画です。