うにマグネットはご当地マグネット?
ではない。
という、ご当地マグネット認定基準の話です。認定と言ってもあくまで個人的な基準でのこと。そして、ご当地マグネットではないと判断しても気に入ったから購入したことには変わりないという点はご承知おき下さい。
このうにマグネットは、確かに日本の食文化である寿司をモチーフにしている、日本ご当地マグネットだと言えなくもないわけですが、
これを「ご当地」マグネットと認めると、
じゃあこのドーナツマグネットは?
じゃあこのホットケーキマグネットは?
という具合に、特段ご当地性が強くない食べ物をモチーフにしたマグネットと、明確な線引きができないのです。
さらに、ご当地マグネットとして認めるのが難しい理由が、下の写真。
当該うにマグネットだけでなく、様々な寿司マグネットがシリーズでたくさん売られているのです。うにマグネットがご当地マグネットなら、マグロもイクラもエビもアナゴもタマゴもカンパチもすべてご当地マグネットになってしまいます。20個以上。
よって最終的な結論は、「これはリアルな食品サンプルをマグネット化した、あくまで寿司マグネットシリーズの中の一つ=ご当地マグネットではない」という判定になります。
ごめんよ、うにマグネット。
いや待って。
蕎麦はご当地マグネットとして認定したではないか。
ですが、これは島根の土産物として売られていて、側面にも「出雲そば」と書かれたれっきとしたご当地マグネットです。
同様に、このジンギスカン鍋マグネットも、
やはり側面に「北海道」と書かれた、北海道の土産物屋にあるご当地マグネットなわけです。
この理屈は、正面から「江ノ島」の文字が見える生しらす丼マグネットが、江ノ島ご当地マグネットであることに何ら疑義がない理屈と同じです。
さてこの、うにマグネットですが、
マグネット本体でなく包装に、YOKOSO! JAPANのロゴがありました。
「YOKOSO! JAPAN」は、2003年に開始された国土交通省による観光立国宣言のキャンペーンスローガンでした。地方経済力低下や人口減少などの問題を背景に、インバウンドなどによる日本国内での消費を喚起することを目的としていました。
だとすればこの寿司マグネット、
訪日外国人にとっては、日本の寿司食文化や食品サンプル技術の”エモ”を持ち帰るためのご当地マグネットだと言えるのでしょうね。
なおこのYOKOSO! JAPANというスローガンは7年間ほど使われた後、2010年に観光庁のVISIT JAPANに上書きされる形で無くなっています。飛行機のボディなど色々なところでロゴを見かけましたが、まあ海外の人は、YOKOSO!って言われても「は???」って感じにしかならないと政府も気付いたのでしょう。
おしまい。