オランダご当地マグネットがお洒落
オランダに行かれた知人より、お土産でオランダのご当地マグネットをいくつかいただきました。大感謝です。自分は未踏の地。
オランダは、だいたい風車とチューリップ畑でできている(偏見)ので、ご当地マグネットの風車率、チューリップ率が非常に高いです。日本ご当地マグネットの富士山率より高いかもしれません。強力な2つのモチーフが支配しているせいか、形状や図案で勝負しているものが多く、素晴らしいものをいくつかご紹介。
こちらは、風車が描かれたミニチュア木靴に、なんと造花のチューリップが刺さっています。
風車やチューリップとならんでオランダで有名なのが伝統的な木靴ですが、その歴史は800年前に遡ります。木靴が普及した理由は、低湿地帯で湿った土や砂を多く含む土地が多く、ゴム長が無い時代、ぬかるんだ地面を歩くのに最適だったからだそうです。そもそもオランダの正式名称ネーデルランドの意味は、「低い土地」。
側面から撮影した写真ですが、側面にも手堅くチューリップが描かれています。HOLLANDの文字が、オランダ国旗、「赤/白/青」の横縞三色旗の上に書かれています。オランダ国旗は、世界初の国の旗です。もともとは、「オレンジ/白/青」の3色で、オランダのシンボルカラーは、現在でもサッカー代表ユニフォーム等に見られるようにオレンジなのですが、軍艦などに旗を掲揚していると色あせて識別し難くなるなどの理由で、国旗は「赤/白/青」に変更されたそうです。18世紀~19世紀のフランス統治時代には、フランスが図々しくも「(ぽっと出の)フランス国旗とまぎらわしい」という理由で、使用禁止になっていました。
国旗うんちくになってしまった。
次の2つはどちらも風車。
どちらも典型的なオランダご当地マグネットなのですが、なんとこの2つのマグネットは、風車がピン止めしてあってくるくる回るのです。店頭にいくつも風車を描いたマグネットが並んでいたら、風車の回らないマグネットより、風車の回るマグネットを選択するのが人情。商品企画力で勝利しています。
オランダの観光地、キンデルダイク・エルスハウトの風車網に代表されるように、オランダではそこいらじゅうにある風車ですが、これももともと国土の1/4が、海抜がマイナスの低地の国だからこそ普及しました。湿地帯だらけであった土地を、18世紀ごろから風車の動力を使って排水して干拓。どんどん牧草地に変えてゆきました。地道でたいへんな努力だったと思われます。「世界は神が創ったが、オランダはオランダ人が作った」などとも言われるそうです。
こうしてオランダの発展に大きな貢献を果たした風車。単なる見た目の美しさ自慢にとどまらず、オランダ人の風車へのリスペクトが表れています。そりゃくるくる回したくもなるってものですね。
以前、海外のマグネットは形にこだわりがち(に感じる)という記事を書きました。こちらです。
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