仲山 進也(考える材料をつくる人/楽天大学学長)

仲山考材株式会社 代表取締役/楽天グループ株式会社 楽天大学学長。創業期(社員20人)…

仲山 進也(考える材料をつくる人/楽天大学学長)

仲山考材株式会社 代表取締役/楽天グループ株式会社 楽天大学学長。創業期(社員20人)の楽天に入社。楽天市場出店者の学び合いの場「楽天大学」を設立、人にフォーカスした本質的・普遍的な商売のフレームワークを伝えつつ、出店者コミュニティの醸成を手がける。「仕事を遊ぼう」がモットー。

最近の記事

出版ふりかえり(著者生活12周年記念)

ことし(2022年)は、初の自著を出版して12周年です。 「世の中はらせん的に変化する(12年周期)」と考えているので、勝手ながら、いったんここでふりかえってみようかと思います。 「どうすれば出版できるの?」と思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、あまり参考にならない予感もしますので、もし読まれる場合は期待なさらずにお願いします!w でもって「初の自著」は2010年なのですが、「初の出版」は2001年に楽天大学の名前で出した『楽天市場直伝 EC商売繁盛60の秘訣』

    • アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方──カオスな環境に強い「頭のよさ」とは

      拙著『アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方──カオスな環境に強い「頭のよさ」とは』(2022年5月30日刊)の「はじめに」と「目次」をアップします。 ---- はじめに──「自分で考えて動く」とは何をどうすることなのか・めまぐるしく状況が変わっていき、さまざまな要素がからみ合っていて、過去に成功したやり方をしても同じ結果が得られない。 ・施策と結果の因果もわかりにくく、計画がうまく進んでいるかどうかも明確でない。 ・リーダーが指示をしようとしても、変化スピードの速さと変化点の

      • 「わらしべ長者」っぽい人生とは

        やわらかアタマになる「考材(考える材料)」をつくっている仲山です。こんにちは! (楽天大学学長なので「がくちょ」と呼ばれています) 竹林一さんの新刊『たった1人からはじめるイノベーション入門』のなかに、「エフェクチュエーション理論は、わらしべ長者理論だ」というハナシが出てきます。 「エフェクチュエーション」は、ノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモン教授の弟子であるインド人経営学者のサラス・サラスバシー教授によって体系化され、優れたアントレプレナーが用いる意思決定

        • 「リーダーの学び方」には2種類ある

          「考える材料」をつくっている仲山(仲山考材代表/楽天大学学長)です。こんにちは! おかげさまで、今年11月に新刊『「組織のネコ」という働き方』を出版することができました。ありがとうございます! 1年半かかってでき上がった本なので、2021年をふりかえると「組織のネコ」のことを考えている時間が多かったです。 働き方を「イヌ・ネコ・トラ・ライオン」に分類することで、「自分に合っていない働き方はしなくていいんだな」と考えるきっかけにしてもらえたら、という考材です。 「はじめ

        出版ふりかえり(著者生活12周年記念)

          「組織のネコ」という働き方

          拙著『「組織のネコ」という働き方』(2021年11月10日刊)の「はじめに」と「目次」をアップします。 ---- はじめに ぼくは会社員です。  いまの会社に入って20年ほどになりますが、部下は1人もいません。たまたまよいお客さんたちに恵まれたおかげで仕事はとっても楽しいです。  自分ではふつうの会社員のつもりですが、みんなと同じことをやるのがニガテで誰もやっていないことをしがちなので、社内の人からは「ちょっと変わったヤツ」と思われている気がします。  ある日のこと。とあ

          「共通言語のある顧客コミュニティ」のつくり方──楽天大学立ち上げの経緯

          仲山(仲山考材代表/楽天大学学長)です。こんにちは! おかげさまで、楽天市場出店者の学び合いの場「楽天大学」を2000年1月に立ち上げて21周年になりました。 ここ数年、「楽天大学みたいなもの(共通言語のある顧客コミュニティ)をつくりたいので話を聞かせてほしい」という相談をいただくことが多くなってきました(プラットフォーム型のサービスを展開している企業さんが多いです)。 「楽天大学立ち上げ」の経緯については、2011年に当時やっていたメルマガに書いたことがあります(これ

          「共通言語のある顧客コミュニティ」のつくり方──楽天大学立ち上げの経緯

          Nizi Projectに学ぶ、人材育成と組織開発のヒント

          図解マニアの仲山(仲山考材代表/楽天大学学長)です。こんにちは! 「子どもが憧れる、夢中で仕事する大人を増やす」ために「考える材料(考材)」をファシリテーションつきで提供する仕事をしています。テーマとしては「指示命令のない自律自走型の組織文化・チームづくり」や「人が育ちやすい環境づくり」などを探求しています。働き方がちょっと変わっているので「自由すぎるサラリーマン」と呼ばれることもあります。 コロナ当初、講座・研修がほぼキャンセルになって時間ができたので、軽い気持ちでSN

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          才能が開花する環境のつくり方

          菊原志郎さんとの共著『サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質』(2019年11月30日刊)の「はじめに」と「目次」をアップします。 ---- はじめに サッカー好きなふつうの社会人が、かつて「天才」と呼ばれたサッカー人と知り合って、しかも「育成」を仕事にしているという共通点で意気投合し、1年間にわたってマンツーマンで話を聞けることになったとしたら──いったいどんな学びを得られることになるか、想像できるでしょうか。  菊原志郎さんって、知っていますか?

          変化の激しいECの世界で「20年間ずっと変わらないこと」

          拙著『まんがでわかるECビジネス』(2019年11月20日刊)の「はじめに」と「あとがき」をアップします。 ---- はじめに変化の激しいECの世界で「20年間ずっと変わらないこと」 「わが社もいよいよEC(Eコマース、電子商取引)ビジネスに取り組まなければいけない」 「会社からECサイトの立ち上げを命じられた。しかもほぼ丸投げ」 「ECサイトを立ち上げたけど、全然売れない」 「売れるようになったけど、全然儲からない」 「競合が増えてきて、価格競争が激しい」 「せっかく売

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          商売スタイルの考え方は、イニエスタから学べる

          Jリーグが開幕しました。「ヴィッセル神戸 vs. セレッソ大阪」をDAZN観戦。ボール支配率62%の神戸が0-1で敗けました。 ぼくはサッカーを商売(ネットショップなど)に置き換えて考え事をするのが趣味なのですが、   「ボール占有率を高めるスタイル(神戸) vs. カウンターを活かすスタイル(C大阪)」という構図は、ボールを「お客さん」に見立てると商売に通じてくる気がします。   「お客さんとのコミュニケーションが大事だ」と考えて、コンテンツやコミュニティつくりに注力する

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          なぜサッカーでは「2対0はセーフティリードではない」と言われるのか

          この点について、拙著『今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則』より抜粋してみます。 「メンバーがどのような動きをするか、互いに予測できる力」を「予測力」といいます。 サッカー監督が主人公の漫画『ジャイアントキリング』では、状況が変わったことにより予測力が下がって失敗するシーンが描かれています。「2対0で勝っていたチームが逆転されるシーン」です。 サッカーでは、2対0はセーフティリードではないと言われます。逆転されたり引き分けに持ち込まれるケースがたびたびあるとい

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          組織にいながら、自由に働くには?

          拙著『組織にいながら、自由に働く。』(2018年6月15日刊)の「はじめに」をアップします。  実際の本に掲載されたものではなく、削られる前の「ボリュームが多いバージョン」です。 ---- はじめに ◆組織のレールから外れた私が、なぜか注目されるようになってきた。  ついこの間まで「組織でレールから外れた変人」に過ぎなかった私に、「その自由すぎる働き方は新しい。ハナシを聞かせて」という依頼が次々と舞い込み始めました。   あるメディアでは、「自由すぎるサラリーマン