誇り高き、緑と青の勇者たちへ。
2022年10月29日、僕は生まれて初めて、ゴール裏でのサッカー観戦を経験した。お邪魔したのは、ライター人生のなかで最も取材回数が多い湘南ベルマーレの、情熱的なサポーターが陣取るゴール裏だ。
ベルマーレの広報担当、遠藤さちえさんが執筆されたコラムのこの一文に、同クラブのアイデンティティーが集約されているように感じる。僕が10月29日のサガン鳥栖戦(J1リーグ第33節)で目の当たりにしたのは、全身全霊でベルマーレの応援を“たのしむ”、誇り高きサポーターだった。
たとえ負けが込んでも、クラブに関わっている全ての人への慈愛が薄れない。
試合展開や結果に一喜一憂するだけでなく、“いつでもどこでも”選手たちを支え、どんなときも温かく包む。
まるで親が我が子を慈しみ、可愛がるようなマインドを持っているベルマーレサポーター。
彼らの存在に心を打たれたからこそ、僕はベルマーレのホームゲームを何度も取材した。
「僕は好きなんです。総合公園の中にあるスタジアムで、老若男女が一体になってベルマーレを応援する姿が。老いて歩けなくなるまで、何度でも通うぞ!」
2022年6月21日、僕はこのようにツイートした。二言はない。
人生初のゴール裏観戦を、ベルマーレのホームゲームで経験できたこと、彼らと同じ空間を共有し、ベルマーレを応援できたことは、僕にとっての財産だ。
すぐ辞める気は毛頭ないが、現職をいつまで続けるかはわからない。
ただ、サッカーライターを辞めたとしても、緑と青の勇者たちへの愛着が失せることはないだろう。いや、言い切ろう。ない。
“たのしむ”という、人生で最も重要な言葉の本当の意味を教えてくれた湘南ベルマーレ、ありがとう。
いつでもどこでも、選手と共に戦っているベルマーレサポーター、素晴らしい。
これからも僕は、ベルマーレと人生を共にする。
命が尽きるその日まで。
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