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ほぼ毎日 note #227 SEが仕事をするとどうなるか

今は第一線を退いてますが、数年前までシステムの仕事、いわゆるSEを生業にしていました。
SE含めシステム屋の仕事の目的は、顧客の業務を効率化、省力化することにある。(他にもあるけどね)
効率化とは、単位時間あたりの生産性を上げることを目指す。
省力化とは、言ってしまえば人の手を使わずに業務を遂行すること。
業務の自動化によって、人手をかけずに生産性を向上させる。
これがシステム屋の大命題です。

あるシステムを手掛けた時のこと。
物流業の顧客で、伝票処理を自動化したいとのこと。
人間が伝票を見て、システムに入力したり、各拠点からのオーダーを伝票に手書きでまとめていた。
顧客の要望はこれをシステム化したい。
ポイントは2つ。
1つは、伝票の機械での読み込み。これはOCR(光学式文字読み取り装置)で対応可能。
2つ目は、拠点からのオーダーを自動で伝票に出力する。
このためには、各拠点にも端末を配置してOCRなり手入力でオーダーをシステムに取り込む必要がある。
取り込んだオーダーはシステム内で処理して、高速プリンタで伝票へ印刷する。

たったこれだけのことで顧客は数十名単位の省力化に成功した。
システム屋は数人が半年ほど稼働したたけ。
つまり、システム屋が半年仕事をした結果、数十名が永久に仕事を失ったのです。
システム屋が仕事をすると、失業者が増える。
これ、事実なんです。
IT業界は慢性的な人手不足なのに、IT業界にいるシステム屋が仕事をすると省力化のお題目の下、顧客の従業員がリストラさせる。

働き方改革の旗印のもと、生産性の向上や効率化が求められてますが、効率化によって余剰人員が生まれる可能性だってあるんです。

働き方改革ってなんでしょうね?

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