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インターネット体験に変革をもたらした通信技術:ADSL

「初めての常時接続でお世話になったADSLってどんな技術だろう?」

はい、こんにちは!松井真也です。新シリーズ「1分でわかる!ネットワーク用語」第7回でございます。

前回は、ISDN (Integrated Services Digital Network)という技術をご紹介しました。種類の異なる回線を統合して、電話線でデジタル信号を送る仕組みでしたね。ただ、2024年からは徐々にサービス終了していき、利用していた企業は対応を迫られているのでした。

さて、今回は、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)です。きっと私の年代と近い読者様は、自宅からインターネットを常時接続するのにお世話になったのではないでしょうか?「もう電話代なんて気にしないぞ!」とw。

インターネット体験に「激変」をもたらしたこのADSLですが、どんな技術なのでしょうか?どうして今は置き換わったのでしょうか?

早速見てみましょう!

ADSLとは何か?

ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)は、「非対称デジタル加入者線」と呼ばれる技術です。

簡単に言うと、従来のアナログ電話回線を使って高速なインターネット通信を可能にした技術です。

でも、この「非対称」というのは、どういう意味でしょう?実は、通信事業者の局舎から私たちの家庭への通信速度(下り)と、家庭から局舎への通信速度(上り)が異なることを意味します。

一般的には、インターネット利用では下り(ダウンロード)の方が多くなるので、この非対称性は合理的な設計だったのですね。家庭向けにぴったりですな!

ISDNと何が違うのか?

ところで、ISDNも物理的には電話線を利用していましたよね?何が違うのでしょうか?

まず、ISDNは音声通話の品質が向上し、安定した通信が可能です。個人でも利用されてましたが、ビジネス用途で利用されることが多かったです。音声通話の品質や安全性がよく、盗聴しにくいという点で優れていました。

しかし、通信速度は最大で64Kbpsと現在の基準では非常に低速です(Mbpsレベルに高速化した規格もありますが)。また、通信コストも比較的高いです。

一方、ADSLは非対称に回線を使用します。ADSLの特徴は、下り(ダウンロード)の速度が上り(アップロード)の速度よりも高速であることです。大容量ファイルのダウンロードなど、データを多く受信する用途に適しています。ADSLの通信速度は、だいたい約10~50Mbpsの範囲です。

技術的にいろんな違いはあるでしょうが、ISDNは、低速でも安定していて、セキュリティ面でも優れておりビジネス向けに強く、ADSLは、高速で、ダウンロードを優先したい家庭向けに強いという感じでしょう。

ADSLの仕組み

もう少し技術的なところを深掘りしますか。

ADSLでは、データ信号と音声信号を分けるための「スプリッタ」という装置が活躍します。電話線は、音声通話で低周波帯域を利用します。一方、ADSLのデータ通信は、そもそも利用を想定していなかった高周波帯域を利用します。

このスプリッタが、周波数分割を行うことで、電話しながら、ネットも使うということができたわけです。いまでは固定電話の重要性を感じないのですけれども…。

ADSLの普及とそのインパクト

2000年代初頭、日本におけるADSLサービスの開始は大きな話題となりました。

それまでのインターネットは、ダイヤルアップ接続が主流で、通信速度も遅く、電話回線を占有してしまうという制限がありました。何よりも通信費がかかる!

しかし、ADSLの登場により、より速く、常時接続が可能なインターネット環境が手に入りました。電話線を利用しても、電話をかけているわけではないですからつなぎっぱなしでもOKです。

これにより、オンラインでの活動が盛んになり、インターネット文化が大きく花開くこととなります!

歴史的に意義を残したADSL

しかし、ADSLには限界もありました。特に、電話回線の長さによっては、通信速度が低下するという問題がありました。そもそも、電話回線を高周波帯のために使う予定はなかったのです。

時が経つにつれて、光ファイバーの普及により、より高速で安定したインターネット接続が可能になったため、徐々にADSLの利用者は減少していきました。

とはいえ、ADSLによって、私たちのインターネット体験に大きな変革をもたらしました。ダイヤルアップ接続からの移行は、感動的でしたよ。



はい、本日はここまで!今回は、ああ、インターネットって素晴らしい!という体験をみんなに届けてくれたADSLについてご紹介しました。ADSLは、今日のインターネット社会の礎を築いた重要な技術です。ブログを書くのも力が入りました!

次回は、CATVのしくみです。

では!

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