前倒しのセキュリティ対策が後から効果を発揮する!シフトレフト
はい、こんにちは。松井真也です。
今回取り上げるのは、「シフトレフト」でございます!文字通りには、「左に切り替える?」でしょうか。「左遷のことか?」いやちょっと違うw。
「シフトレフト」は、ある工程を全工程の先の方に前倒しして実施しようという考え方です。この考え方は、セキュリティ対策の文脈でしばしば登場します。なるほど、前倒しして実施するのはいいのですが、どんな意義があるのでしょう?
早速見ていきましょう!
セキュリティ対策に必須の考え方!シフト・レフト!
簡単に言えば、シフトレフトとは、セキュリティ対策やテストを開発の初期段階で実施する手法のことです。
一般的に、ソフトウェア開発プロセスは左から右に時系列で表現されますよね?実は、従来、セキュリティ対策やテストは開発の後半、つまり右側で行われていました。しかし、シフトレフトではこれらを前倒しして、開発の初期段階で実施しようというわけです。
「なんだ、順番を変えただけか?」と言いたくなりますが、そう単純じゃないんですね。
シフトレフトのメリット
シフトレフトの最大のメリットは、設計など前側の工程でセキュリティ問題を早期に発見、早期に対策できることです。
それの何がありがたいのでしょうか?
実は、これにより、問題が大きくなる前に対処することができ、後から大規模な修正をする必要がなくなります。これは大きなメリットです。
というのも、開発が進んでからセキュリティ問題が見つかると、修正には多くの時間とリソースがかかることが多いですが、シフトレフトを導入することでこのリスクを減少させることができます。
結果として、リリースの遅延を防ぐことができ、全体の開発スピードが向上、さらにはセキュリティも向上するというわけです。
なるほど、基本的なメリットは分かりましたね。
シフトレフトが注目される背景とは?
でも、なぜ今さらシフトレフトの重要性が注目されるのでしょうか?
その理由の一つは、短期的な開発サイクルが普及しているためです。昔と違い、現代のソフトウェア開発では、頻繁なリリースと修正が求められています。
短期間で高品質な製品を提供するためには、初期段階でのセキュリティ対策が不可欠です。シフトレフトは、早期に問題を発見し、修正することで、開発コストと時間を節約し、リリース後の不具合やトラブルを減らすことを狙います。
DevSecOpsとシフトレフト
この話、どこかで聞いたことあるぞ?と思った方もいるかもしれません。それは、DevSecOpsですかね?違います?
この用語は、「全工程の中にセキュリティ対策の工程をどこに位置づけるか」というよりは、開発体制に、つまりDev(開発)とOps(運用)にあらかじめセキュリティを組み込んだものと言えましょう。
DevSecOpsでは、開発の全サイクルでセキュリティ対策を行うことを重視します。
シフトレフトがセキュリティ対策やテストの工程に焦点を当てているのに対し、DevSecOpsは組織の体制に注目している点が異なります。
しかし、高いセキュリティを確保しつつ効率的な開発を目指しているという意味では共通している用語といえましょう。
シフトレフトの実践方法
では、具体的にシフトレフトを実践するのでしょうか?
まず設計段階からセキュリティ要件を明確にしておくことがだいじですね。あとから考えればいいや!というわけにはいきません。
また、コードレビューも定期的に行います。これにより、設計ミスや脆弱性を早めに発見できます。面倒ですが、傷は浅い方が対策しやすいです。
また、継続的にセキュリティテストを開発サイクルの前の方に組み込むことも大切です。
シフトレフトの課題と対策
最後にシフトレフトを導入する際の課題でまとめますか。
何が大変かというと、まずはリソースの確保でしょう。それから、開発チーム全体でセキュリティ意識や知識を高めるためにトレーニングや教育が不可欠になります。
ということで、経営陣も、エンジニアもシフトレフトについて理解を含めないとうまく機能しなかもしれません。みんなで取り組みましょう!
はい、本日はここまで!。今回はシフトレフトの話でした!
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