アナログ電話がIP電話になる不思議な仕組み:VoIPサーバとゲートウェイ
「普通の電話がIP電話として機能するって不思議ですね?」
はい、こんにちは!松井真也です。シリーズ「音声通話で世界とつながる:VoIP超入門」第2回でございます。
前回は、VoIPの基本原理を確認して、全体像をつかみました。通話コストを削減できる、ビデオ会議と統合できる、場所を選ばず使うことができる、といったことが主要なメリットでしたね。
さて今回は、IP電話(VoIP技術を使ったサービス)網を構成する機器についてお話しします。
音声回線は、データ送信回線と分離されていました。従前は、遅延が起きやすいなど音声品質が実用レベルでなかったからです。しかし、VoIPなどの技術が進展し音声品質が安定してくると、音声とデータ送信を統合させることができたわけです。
これを実現させるための機器はどういうものでしょうか?早速見てみましょう!
企業でのIP電話利用
VoIPの技術は、スマホなどで個人利用もされていますが、ここでは、企業において、通信事業者のサービスを利用せず、音声通話機能をLANに統合する場合について考えていきましょう!
1)VoIPサーバ(音声サーバ)
IP電話網の心臓部とも言えるのがVoIPサーバです。通例は、サーバルームに置かれています。
このサーバは、VoIP通信の中継点として機能します。呼制御(通信路の確保、接続と切断の処理)をすることが大きな仕事です。
加えて、端末情報を管理して、電話番号とIPアドレスのマッピングします。VoIPサーバがないと、各端末が社内の端末情報の管理を自分でやることになりますので、大規模な電話網であるほど非効率です。
このように、VoIPサーバがVoIP通信を円滑に行うために不可欠な役割を担っています。
2)VoIPゲートウェイ
VoIPゲートウェイは、アナログ電話網とIPネットワークの間で中継を行う重要な装置です。絵にしましょう。
このゲートウェイを介して、アナログ電話機からの通信をIPネットワーク上で行われるデジタル通信に変換します。その逆も、もちろんやります。
また、電話番号とIPアドレスの対応付けや、通信の制御(発呼・切断)などの役割も担います(※VoIPサーバとの役割分担について、までは詳しく分かりません、すみません)。
VoIPゲートウェイのお陰で、従来の電話システムとIPネットワークを連携っさせた利用ができるんですね!
PBXとVoIPシステムの統合
PBX(Private Branch eXchange)も登場したので一応補足しましょう。
PBXは、構内電話交換機です。企業や組織内で複数の電話機を効率的に束ねて、内線通話や外線へのアクセスを管理します。
はい、本日は、ここまで!IP電話網の構成要素として、VoIPサーバとゲートウェイについて解説しました。
次回は、呼制御のプロトコルSIPについて紹介します。
では!