【Wi-Fiの仕組み】ギガビット実現!圧倒的に速くなったWi-Fiの技術とは?IEEE 802.11ac (Wi-Fi5)
はい、こんにちは。前回記事からの続きです。サイバーセキュリティにおいて重要なテーマの一つである「無線LAN」の仕組みについてシリーズ記事でご紹介します。
前回は、無線LAN規格IEEE802.11nから取り入れられた「チャネルボンディング」についてお話ししました。隣ある複数の帯域を束ねて利用することで、高速化を図るものでしたね。
さて、今回は、その「11n」の後継規格「IEEE802.11ac」でございます。いわゆる「Wi-Fi5」のことです。「11n」は、先行規格「b,a,g」を吸収して発展させたような規格でしたが、「11ac」はどのように位置づけられるでしょうか?
では、いってみましょう!
IEEE 802.11acの基本スペック
例によって、基本スペックから確認しましょう。「11ac」(Wave 2)の基本スペックは次の通りです。
周波数帯:5GHz
伝送速度:最大6.9Gbps
帯域幅:最大160MHz
キーワード:MU-MIMO、256QAM変調方式
一見して分かることは、2.4GHz帯には対応しないことです。ですから、11bや11gとは互換性がありません…。それまで、2.4GHz対応機器が普及していましたので、実装機器は、「11n」と併用するのがほとんどです。
そして、伝送速度が、ギガbpsに達したことです!速い!
「11n」も先行規格から桁違いの高速化が図られましたが、「11ac」もまた桁違いの高速化を実現しています。規格が策定されたのは、2014年のことでした。
大幅に広がった帯域幅
では、もう少し掘り下げましょう。まずは帯域幅から。
Wi-Fiの帯域幅の基本は、「20MHz」であることは前回の記事で触れましたね。そして、課題となるは、この帯域を「いくつチャネルボンディングするのか」ということです。
「11n」では、2つの「20MHz」の帯域を一つにまとめて「40MHz」の帯域幅を実現しました。
これに対して、「11ac」では、4チャネル相当の「80MHz」をボンディングするのを必須としています。
第2世代の「Wave2」であれば、8チャネルをボンディングして「160MHz」まで拡張できます。ただ、8チャネルもボンディングと、他の無線LANと競合して干渉しやすくなるので、推奨されていないようです。
ですから、
「11n」のボンディングは、帯域2つを束ねた「40MHz」
「11ac」のボンディングは、帯域4つを束ねた「80MHz」
が基本であると覚えておきましょう!
はい、本日はここまで。今回は、第5世代の規格である「IEEE802.11ac」、いわるゆる「Wi-Fi5」について、その概要」をご紹介しました。
次回は、「11ac」第2世代で登場する「MU-MIMO」についてお話しします。
ではまた!
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