「専用線」って何だ?VPN以前の回線の話
はい、こんにちは!無線LANのシリーズ記事はいかがだったたでしょうか?それなりに力を入れて書きましたが、一つ一つの要素技術がきちんと説明できなかったので、改めて取り上げたいと思います。
さて、今回からは、またもネットワークの一大テーマである「VPN」(Virtual Private Network)を取り上げていきたいと思います!
VPNにもいくつか種類があり、いつも違いがよく分からず混乱しております(汗)。リモートワークが当たり前となった時代の重要技術ですね。ぜひこれらの技術は、セキュリティを学ぶ者として押さえておきたいところです。
ということで、VPNのシリーズ、いってみましょう!
仮想的なネットワークがあるならば?
VPNとは、Virtual Private Network、即ち、「仮想的な私的ネットワーク」です。
この「仮想的な」というのがポイントですね。仮想的なものがあるなら、仮想的でない「物理的な私的ネットワーク」が存在するはずですよね?そう、「専用線」です。
でも、「専用線」って何だ?実際のところ、どういう仕組みなのか分からない…。ということで、まずは「専用線」を掘り下げましょう!
速い!安全!そして高価…「専用線」
専用線は、特定の二点間(あるいは複数の点)で通信を行うために設けられた専用の通信回線です。特定のユーザーが独占的に使用するので、データの送受信が非常に安定して高速に行えます。
車に例えるなら、自分だけが使える専用道路みたいなものですね。渋滞から解放されてスムーズに目的地へ到着できますね!いぇい。
しかし、自分専用の回線だからといって、「よし!自分でケーブルを電信柱くくりつけよう!」というわけにはいきませんね…。実際のところは、通信事業者さんから貸してもらいます。
ただ、何事にも例外はあるもので、本当にケーブルを「自分の所有物」として設置していることもあります。通信事業者自身とかね。この場合は、特に「私設線」と呼ばれます。
「専用線」のメリット・デメリット
専用線の何がいいのか、一度整理しますか。
通信速度が安定している
遅延が少ない
大容量のデータ通信が可能
セキュリティが高い
という感じですね。独占して使っているので、通信速度や通信容量を保証できるし、セキュリティは高めということです。まあ、そうですよね。
一方、デメリットは?こちらも、想像できますが、
高い!
料金がね。地点間の距離や、通信速度をどこまで保証するかなどによって変わってきます。
ですから、専用線は、個人が利用するのは現実的でなく、企業が利用するのが一般的です。
はい、本日はここまで。今回は、VPNの詳細に入る前の前提知識として、専用線についてご紹介しました。
これで準備運動はOK!次回からVPNの本論に入っていきましょう!
では。