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あなたの高速で快適な動画視聴を支えるウラ側の仕組み:CDN
「みんなが一斉に動画視聴してもサーバはどうして止まらないんでしょう?」
はい、こんにちは!松井真也です。シリーズ「柔軟性×可用性を実現!ネットワーク仮想化大全」第5回で、最終回でございます!
前回は、「SD-WAN」についてご紹介しましたね。SDNで実現できることをWANの規模にまで拡張し、クラウドなどからWANのトラフィックを制御できる仕組みでした。特に、特定のクラウドサービスなどの通信を、中央の出口からでなく拠点のネットワークからアクセス可能にする「ローカルブレークアウト」も実現できるのでした!
さて、今回は、CDN(Content Delivery Network)です。みなさん、きっとNetflixのような動画サービスを快適にご覧になっていますね。でも、「アメリカにある1台のサーバに世界中からアクセスしたら、そのサーバは応答が大変だろうな…。」とか思いますよね。実は、上手に処理を分散する仕組みがあるのです。それがCDNです。意外と身近ですね!
ということで、早速行ってみよう!
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CDNとは何か?
CDNとは、Content Delivery Networkの略で、文字通り訳せば「コンテンツを配信するためのネットワーク」となります。そう、インターネット上でコンテンツの配信を効率よく行う仕組みなんです。
このおかげで、ウェブサイトや動画、画像などのコンテンツを、世界中にいるたくさんのユーザに迅速に届けることが可能になります。
はい、目的は分かりましたがいったいどいう仕組みでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1711311495608-3WOpEpS1Zb.png)
CDNの仕組み
まず、CDNでは、ユーザは自分の位置に近いサーバからコンテンツを受け取ることができます。これがキモです。これにより、読み込み時間が短縮され、サイトのパフォーマンスが向上します。絵にしましょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1711312007675-Rgutp0D3yl.png)
図を見ると分かるように、一つのオリジンサーバと、多くのエッジサーバ(キャッシュサーバ)で構成されています。
キャッシュサーバは、オリジンサーバからコンテンツをコピーし、そのコピーを一時的に保存しておきます。ユーザーがコンテンツをリクエストすると、CDNは地理的に最も近いキャッシュサーバからコンテンツを提供します。
これにより、データは短い距離を移動し、結果として配信速度が速くなるというわけです。
CDNでは、サーバー間でコンテンツを同期させることにより、常に最新の状態を保持し、ユーザーにコンテンツを速やかに提供します。
すばらしき分業体制!
CDNの利点とは?
さて、CDNの主な利点をもう少し整理しましょうか。
まずは、何と言っても、ウェブサイトやオンラインサービスのパフォーマンスの向上です。
具体的には、ユーザにとっては、ページの読み込み時間の短縮、ダウンロード速度の向上といったメリットが享受できます!ありがたい。
一方、サービスを提供する側にもメリットがあります。地理的に分散したサーバを使用することで、特定のサーバへのアクセス集中による過負荷を防ぎ、信頼性の高いサービスを提供できます。
さらに、世界のさまざま国にエッジサーバを配置し、グローバルなCDNを構築すれば、世界中のユーザに対しても、高速にコンテンツを提供できます。
現代では不可欠な仕組みですね。
CDNの主要プロバイダー
では、どんな事業者がいるのでしょうか?
実は、CDNサービスは多くのプロバイダによって提供されています。例えば、クラウドフレア、アカマイ、ファストリーなどが有名です。
日本のサービスなら、さくらインターネットあたりでしょうか。
また、みなさまお馴染みの大企業もサービスを持っています。アマゾンのAmazon CloudFront、グーグルのCloud CDNなどです。
選ぶのも大変だ。機能や性能、費用だけでなく、セキュリティの強さも留意したいところですね。
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はい、本日は、ここまで!今回は、世界中で高速で快適なコンテンツ配信を可能にする仕組み「CDN」をご紹介しました。
次回からは、本流に戻って、トランポート層のお話をようと思っています。
では!