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アドレス解決の進化に貢献:逆アドレス解決プロトコルRARP

はい、こんにちは!松井真也です。

前回と前々回で、ARP(アドレス解決プロトコル)の概要についてご紹介しました。「IPアドレス」からLAN上の「MACアドレス」を知るためのプロトコルでしたね。

一方、RARP(逆アドレス解決プロトコル)なるものもあるのをご存じでしょうか?実は、今や基本書からも姿を消した古い技術です。が、RARPは特定の時代とニーズに応じた技術であり、その後のネットワーク技術の進化に大きく寄与しました。現代ではほとんど使用されていませんが、技術発展の歴史を学ぶ上では面白いトピックです。

早速見ていきましょう!

RARPとは?

逆アドレス解決プロトコル(RARP)は、ネットワーク内のデバイスが自身の物理アドレス(MACアドレス)から対応するIPアドレスを知るために使用されるプロトコルです。

ネットワークに新しく接続されたデバイスは、このプロトコルを用いてIPアドレスを割り当てることができます。具体的には、デバイスが自らのMACアドレスをネットワーク上にブロードキャスト(RARPリクエスト)し、RARPサーバが適切なIPアドレスをデバイスに提供します。

このプロセスにより、デバイスはネットワーク内で通信を開始できるようになります。

なるほど、新しく接続した端末は自分のMACアドレスしか知らないから、それをもとに「IPアドレスは何を使えばいいですか?」と聞くわけですね!ARPは、IPアドレスからMACアドレスを知ろうとするものですから、根拠とするアドレスと知りたいアドレスの関係が逆というわけです。

RARPの歴史と発展

RARPは1984年にRFC 903として標準化されました。でも、聞いたことありませんよね?

それもそのはず、RARPの利用は次第に減少していきました。というのも、その主な理由は、RARPがIPアドレスを割り当てる機能のみを提供し、他のネットワーク設定情報を提供しないためです。

他のネットワーク情報というのは、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSキャッシュサーバなどです。デバイスにネットワーク設定するとき、IPアドレスに加えてこれらの情報も必要ですよね?それを提供してくれない…。

加えて、クライアントとサーバが別のセグメントに存在するとき、ルータを超えて利用することができません。不便ですね。

これらの問題を解決するために、より高度で柔軟な機能を持つBOOTP(Bootstrap Protocol、1985年に標準化)、これを拡張したDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol、1993年に標準化)が開発され、RARPはこれらのプロトコルに置き換えられていきました…。

そうですよね、IPアドレスの払い出しといえば、「DHCP」ですよね。どうりでRARPという技術を日頃耳にしないわけです。DHCPなら、デバイスにIPアドレスだけでなく、サブネットマスクやデフォルトゲートウェイなど、必要な全てのネットワーク情報を提供することができます。

技術進展の結果、生き残らなかったプロトコル

RARPのように、一時期注目を集めたものの広く普及しなかったネットワークプロトコルはいくつか存在します。

例えば、AppleTalkやNetBEUIといったネットワークプロトコルは、TCP/IPという柔軟で強力なプロトコルにより重要性を失いました…。

でも、これらの技術を知ることで現代でも使われている技術の素晴らしさをしることもできます。廃れた技術を知ることもためになりますね!

はい、本日は、ここまで!今回は、MACアドレスからIPアドレスを取得する技術だった「RARP」についてご紹介しました!

では!

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