もうフルバックを繰り返す必要はありません!永久増分バックアップ
はい、こんにちは。松井真也です。『ゼロトラスト用語辞典シリーズ』と題してブログを更新しております
今回のテーマは、「永久増分バックアップ」です!ランサムウェアによる攻撃に対抗するには、バックアップが重要でした。そのバックアップの在り方が仮想化技術の進展によって大きく変わりつつあります。果たしてどう変わっているのでしょうか?
早速見ていきましょう!
従来型のバックアップとは?
現代のデータ保護の主流となりつつあるには、「永久増分バックアップ」というものです。従来のバックアップ方法から大きな進化を遂げています。まずは従来型のバックアップを確認しましょう!
以前は、1週間に一度フルバックアップを行い、増分バックアップや差分バックアップを併用する方法が主流でした。
フルバックアップ:全てのデータを丸ごとバックアップする方法です。リストアが簡単で正確ですが、バックアップに時間がかかる上に、ストレージ容量を大量に使用します。
差分バックアップ:最後のフルバックアップ以降に更新されたデータをバックアップします。フルバックアップと最新の差分バックアップの2つのデータでリストア可能です。バックアップデータが大きくなりがちです。
増分バックアップ:前回のバックアップ以降の変更点のみをバックアップします。バックアップは高速ですが、リストアには全ての増分データが必要で手間がかかります。
基本的には週1回フルバックアップして、それ以降の日は増分バックアップをすることが多かったのではないでしょうか。
これがバックアップの基本となります!各種試験対策でも、この従来型のバックアップ方法が問われることが多いですよね?
従来型バックアップの課題
しかしながら、従来型のバックアップにはいくつかの課題がありました。
時間と容量:フルバックアップには多くの時間とストレージ容量が必要です。これにより、バックアップウインドウ(バックアップに必要な時間)に収まらないことがあり、業務に影響を及ぼすこともあります。
リストアの手間:増分バックアップや差分バックアップを併用しても、リストアには複数のバックアップデータが必要で、手間と時間がかかります。
当たり前のように受け止めて来たことでもありますが、バックアップが管理者の負担になってきたことは間違いありません。
永久増分バックアップの登場!
これらの課題を解決するために登場したのが永久増分バックアップです。仮想化技術の進展により、データの迅速なリストアが可能となりました。
永久増分バックアップは、差分バックアップと増分バックアップの長所を組み合わせた手法です。ちょっとイメージ湧きませんね。具体的な仕組みは以下の通りです。
最初のフルバックアップからの変更のみを増分バックアップし続けます。
設定した世代数を超えると、それまでの増分データとフルバックアップを合成して次世代のフルバックアップを作成します(フルバックアップのやり直しではないですよ)。
これにより、最新の状態を効率的に保ちながらバックアップ管理しつつ、リストアの迅速さも確保できます。
永久増分バックアップが主流になる理由
この永久増分バックアップが主流になりつつあるのは、仮想化技術の進展の影響です。
仮想化技術は、仮想マシンのスナップショットを簡単に作成する機能を提供してくれます。スナップショットとは、ある時点の仮想マシンの状態をキャプチャするもので、バックアップの基礎となります。
ここらへんの技術との関係については、また別の機会に扱うことにしましょう。
はい、今回は「永久増分バックアップ」についてでした。
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