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違いが分かるLANケーブル!交差するのか、しないのか!?
こんにちは!有線LANを構築するための標準規格「イーサネット」について連続記事でご紹介中です。
前回は、ツイストペアケーブルについてご紹介しました。通信規格には、10BASE-Tなどがあり、それに対応したケーブルを使うのでした。通信規格ごとに整理してみましたが、ケーブル規格(Cat3など)ごとに整理してみたら、違う気づきが得られるかもしれません。
さて、今回は、ツイストペアケーブルの続きです。テーマは、「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」です。これは、ケーブルの配線が両端で一致するのか、クロスオーバ(配線が交差)するのかの違いです。
「ん?なんで配線を交差する必要なんてあるんだ?」そう思った方、または「ケーブルなんて差し込めればどれも同じだろ?」と思った方、必見の内容ですよ~。
では、行ってみましょう!
![](https://assets.st-note.com/img/1704399179741-UaYEhG5TA5.png)
ストレートケーブルとクロスケーブル
上に述べたように、ツイストペアケーブルには、「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」の二種類があります。
ぱっと見ただけでは区別しにくく、端子のピン配列を観察してやっと分かります。では、違いを具体的に見てみましょう!
1)ストレートケーブル
ストレートケーブルは内部の銅線が交差せず、両端のピン配列が同じです。一般に、異なるタイプのデバイスを接続するために使用されます。例えば、PCとスイッチ、またはルータとスイッチなどです。
2)クロスケーブル
対照的に、クロスケーブルでは銅線が交差し、両端のピン配列が異なります。一般に、同じタイプのデバイスを直接接続するために使用されます。例えば、PC同士、スイッチ同士などです。
上記のようなケーブルの使い分けを行わないと、通信できないことがあります。困りますね。
図解で分かる!ケーブルとピン配列の深い関係
文章だけだと分かりにくいので図解しましょう!
1)ストレートケーブル
下図は、ストレートケーブルの使用例です。
![](https://assets.st-note.com/img/1704401088040-P8sASma7p9.png?width=1200)
まずは、ポートのピン配列にご注目ください。PC側がMDI (Medium Dependent Interface) というポート、スイッチ側がMDI-X (Medium Dependent Interface Crossover)というポートになっており、配列が異なります。
MDIポートは送信用にピン1と2、受信用にピン3と6を使用します。不思議な感じですが、残りは使用しません。
これに対して、MDI-Xポートは送信用にピン3と6、受信用にピン1と2を使用します。送信と受信の関係が反転していることが分かりますね。
ですから、MDIとMDI-Xを繋ぐにはストレートケーブルを使用することになるのです。
2)クロスケーブル
では、クロスケーブルはどうでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1704401841043-KmeGmIKEK1.png?width=1200)
ポートのピン配列は、いずれもMDIのもので同様になっています。これらをストレートケーブルで接続させると、ピンの対応関係が適切でなくなります。
ですから、銅線が交差しているクロスケーブルを使うことで、対応関係が正しくなるというわけです。
DTEとDCE
さらに理解を深めるにあたり2つの用語を確認しておきましょう!
DTE (Data Terminal Equipment) と DCE (Data Communication Equipment)です。
DTEは、「データ端末機器」すなわち、ネットワークの末端のことであり、例えばPCです。DCEは「データ通信機器」、ネットワークの中継機器であり、例えばモデムやルータです。
通例、DTEとDCEはストレートケーブルで接続され、DTE同士、DCE同士は、クロスケーブルで結ばれます。
はい、本日は、ここまで。今回は、ツイストペアケーブルの「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」の違いについてご紹介しました。
やっと図解することで違いが明確になったと思います!
次回は、ストレートケーブルとクロスケーブルの違いを吸収してしまうすごい機能について紹介します!
では。