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世界一周物語第6話〜香港にある『重慶大厦』へ〜


少年は第二カ国目の香港に。

少年のお目当てはバックパッカー憧れの地である『重慶大厦』

中国からベトナムへバスでの、ドキドキの陸路での国境越え。


次なる目的地は二カ国目の香港!!!

今回の移動は飛行機の選択肢しかなかったので仕方なく飛行機で移動。香港に来た目的は『重慶大厦*チョンキンマンション』深夜特急で沢木耕太郎が訪れた場所だ。
バックパッカーであれば、みんな憧れるその場所。
重慶大厦について詳しく書かれてたNOTEを発見したので↓

旅の教科書『深夜特急』に忠実に従って少年は旅をしていた。このマンションは、世界各国から集まってきている。
海外の人が住んでいたり、旅で泊まりに来る場所で、少々治安が悪いと噂だ。そんな情報にワクワクしながら、いざチャンキンマンションがある香港へ!!!

香港へ向かう飛行機は夜到着の便だった。機内から見る香港の夜景は綺麗だった。それと同時に、その綺麗さが少年はやけに淋しさを感じた。

かれこれ、日本を離れて、3ヶ月は経っただろうか?
日本にいる家族は元気かな?
日本にいる友達は元気かな?

昼がどれだけ、楽しくて充実していても、夜になると、なんだか日少し寂しい気持ちになる。

重慶大厦には世界各国から人が集まっていた。

香港の空港に夜中に到着して、空港で一泊。貧乏旅人お得意の空港泊。
僕の空港泊のスタイルは、地べたで寝る。持ってきている服をリュックからすべて取り出し、服を敷き布団にする。上の方には服をひき、下の方はリュックをひく。そして、掛け布団は寝袋。これで快適だ。
大体、コンセントもあるので、携帯の充電もできる。WIFIがあったら、サイコーだ。もしかすると、安宿のドミトリーで寝ているより、安全で快適かもしれない。
夜に閉まる空港もあるが、大体の大きな空港は24時間空いている。

そして朝を迎え、香港の街へバスで移動。街は当たり前だが、フィリピンと違っていた。全てが綺麗だった。2階建てのバスが走っていた。英語が通じる。と言うか、みんな英語を喋っている。

無事、目当ての重慶大厦に到着。建物の中に入ると、何かスパイスやハーブの匂いがしてくる。男なのに白いドレスを着た人がいた。イスラム教の人達だった。頭に布を巻いて、髭を蓄えた顔の濃い人がいる。インドのシーク教の人だった。色の黒い人がいる。アフリカの人だった。

今まで、見たことのない人がその建物の中にはいた。少年にとって、すべてが新鮮だった。

中東やインド、アフリカ系、インド系、中国系、アラブ系、色々な民族の人たちが入り混じっていて、何か異様な空間だった。この建物の中は香港であって、香港ではなかった。

ここで、3泊ぐらいしただろうか? 目的だった重慶大厦にきて、香港は満足した。少年にとって、綺麗な街や英語が通じる国、香港はすごく快適だった。しかし、少年が求めている旅は、『かっこいい男』になる為の旅。もっとワイルドな旅を求めて、香港を後にした。

この世界一周の旅は、細かいルートは決めていなかったが、東から西へ西へ行くという漠然とした計画があった。まずは中国の本土へ向かうことに。

中国の地獄のバス移動

正直な所、僕は中国に対してあまりいいイメージを抱いていなかった。完全にメディアに洗脳されているのだろう。なので、中国は観光したい場所はなくて、中国は早くスルーして東南アジアのタイへ行きたいと思っていた。

だったら飛行機で香港からタイまで飛行機で飛べばいいはずだったが、深夜特急に影響されていた少年は陸路での移動がカッコイイと思っていた。バカである。なのであの大きな中国の端から端まで全く観光する事なく、バスで移動する事になった。ただ、ただ、疲れた。

長安を出発して、中国の西の街南寧までバスに乗り込んだ。2泊ぐらいしただろうか?3泊しただろか? 
昼も夜もバスの中で寝転んで、寝たり、ボーとしているので、時間の感覚がよくわからなくなる。中国のバスは完全にフラットになっていた。それで眠れるようになっていた中国は距離が長いから、完全にフラットになるような作りになっているのだろうか? 
理由はわからないが、とにかくフラットで寝やすかった。

長安から乗り込んで、最初のサービスエリアにトイレと晩ごはんを食べる為到着した。そこで、何時にバスに出発するかわからず、トイレがどこか分からず、右往左往していた。
すると、一緒のバスに乗っていた中国の女の子が助けてくれた。そして、一緒にご飯を食べることになった。その女の子はエビラーメンみたいな物を彼女は食べていた。そのエビの尻尾を地面に放した。めちゃくちゃワイルドだった。あんな可愛い顔をした女の子が地面にエビの尻尾を捨てるなんて。

恐る恐る、少年は机の下を覗き込んだ。悪い予感は的中。あるはあるはゴミが。そう、中国では、食事で出るゴミは下に捨てるのが常識。

女の子がワイルドなのではなく、僕がただの常識知らずだったのだ。

サービスエリアでご飯を食べて、またバスに乗る。このあとも、ご飯を食べてはバスに乗る、ご飯を食べてバスに乗るを永遠に繰り返し。バスの中で寝ているだけなので、お腹は空かないが、ご飯は食べる。横になるから、眠る。苦痛だった。そして、目的地の中国の西の都市の南寧に到着。


そして南寧からベトナムの首都ハノイまで。

これもバスだ。陸路で国境を越えるのはなんだかワクワクした。
乗客がみんなバスから下ろされて、バスに不審なものがないかチェック。
そして、乗客は入国審査をされる。外国人なら余計に厳しい。

そして荷物も厳密にチェックされた。これぞ、旅だ。
と何かワクワクする少年。
もし、何かトラブルが起きて入国できなかったらどうしよう?
一人バスに取り残されたらどうしよう?
こういう不安がたまらなくワクワクする少年。
陸路で国境を越えた瞬間は何かたまらく嬉しいかったのを覚えている。
何にも勝利していないのに、何か勝ち誇った顔でバスに乗る少年。

ベトナムの首都ハノイの無事到着。

次回に続く
次回は
『宿を探していると、中国人の女の子と一緒に宿をシェアすることに。』の巻

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