立ち止まっては、笑う。その繰り返しで生きていく。

ただただ頑張っても、

みんなのほうが頑張っているから、

私の頑張りなんて、報われることはない。

そう思うと、やっぱり悲しくなる。

見返りを求めることは、見苦しいのかな…とは思うけれど、やっぱり求めてしまう。

病気でも、頑張ってきたのにな。

新人指導とか、学生指導とか、後輩の育成や、リーダー業務、師長代行…

いろんな役割をやってきたなぁ。

頑張ってきたのにな～。

今は、全部がなにもないみたいだ。

結局は、あの場所で働き続けなければ、私なんて意味がないのかもしれない。

長く生きると、できないことのほうが増えて、生きていくことが悲しくなる。

そう、80代の女性は言った。

これは、自分の未来でもある。

いくつになろうと、生きる意味を探す人はいる。

意味がみつからなくて、悲しくなる。

彼女は、続ける。

こうやって誰かと話すことが楽しみなの。リハビリのところに行って、人生で初めてのマニキュアをしてもらったの。一度、やってみたかったから嬉しかった。とれないように、水仕事も気をつけているの。また次もやってくれるって言われたから楽しみなの。

とれかかったマニキュアを見て、とても嬉しそうだった。

きっと、この笑顔を見せてもらったリハビリの先生も、嬉しかっただろうなぁ。

笑顔で、周りを元気にする。

私も、彼女の笑顔が見られて嬉しかった。

だから、せめて働いているときは、笑顔でいようかな。

笑って過ごしていくために、まずは私が笑ってみよう。

だから、生きる意味はあると思う。