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グランタブローで【わたしの宝物】を読む

テレビドラマ【わたしの宝物】をテーマに36枚のカードを並べるグランタブローを読んだ動画を作りました。ナレーションテキストと動画へのリンクを掲載します。グランタブローの結果がタイトル画像です。
【動画再生時間:10分07秒】

ナレーションテキスト

こんにちは、ルノルマンカードを読むひと、織瑛です。本日はテレビドラマ【わたしの宝物】をテーマに36枚のカードを並べるグランタブローで読んでいきます。主人公、神崎美羽が、幼なじみの冬月との子どもを、夫・宏樹に偽り夫婦の子として育てる「托卵」をテーマにしたこの物語は次回、最終回を迎えます。
グランタブローの結果を図にしたものがタイトル画像です。黄色のカードに注目して読んでいきます。
淑女のカードが美羽。紳士のカードに冬月と宏樹のどちらが出てくるかはカードにまかせました。

鳥の羽ばたきが聴こえてくるドラマ


鳥とコウノトリのカードから見ていきます。グランタブローの中で鳥らしく空にあるような高度な位置に出てきました。「わたしの宝物」は「托卵」をテーマにしたストーリーなだけあって、ドラマには鳥を思わせるイメージがいくつも見られます。
ヒロイン美羽の名前は「美しい羽」という鳥を思わせる名前です。
夫・宏樹の名前には「樹」が含まれています。
樹は鳥が枝に止まって休んだり眠ったり守られたりする安全な居場所ですね。宏樹との結婚後、専業主婦になった美羽の日々は、瀟洒なマンションの室内で過ごしていて、それはまるで樹に止まって、安全な生活を送っている鳥のようです。
美羽と宏樹の家の文鳥は、一羽だけで籠の中にいて、安全な場所にいるけれど孤独だった美羽の姿を映し出していたようです。
冬月の会社名には「トリ」が入っています。美羽が鳥を刺繍したしおりは、冬月とのひそかな絆を示すアイテムです。
冬月の名前には「月」という字が入っていますね。鳥が月に会いに行くには、樹の枝から飛び立たねばなりません。
美羽が籠から飛びだし、樹のように安全な場所から飛び立った先に、冬月はいます。
このグランタブローの鳥とコウノトリは左側に雲、右側に月。どちらも空に羽ばたいていますね。月の下には樹のカードがあり、樹を超えた先に月があることがそのまま表れているかのようです。
鳥の下には百合。百合はブランドや希少なものを現わします。この百合は、女性の性を現わすと読みました。百合の右にはハート、左には何かを隠し閉じ込める棺。
棺、百合、ハートのカードで不倫の恋愛関係を現わしています。
コウノトリは子育ても連想するカードです。
コウノトリの右に「月」があるのは、冬月との子を宿すことも現わしてきたと思いました。

美羽の今、冬月の今


淑女のカード、美羽を見てみましょう。
ドラマでは美羽と宏樹が離婚を決意し、美羽は娘・栞と生きていくため就職活動を始めます。美羽を現わす淑女のカードの右側は手紙・塔・鞭。塔は会社、手紙はエントリーシートっぽいものとして、苦労をしながら就職活動をすることでしょうか。
美羽の頭の上には魚のカードがあります。この魚のカードの絵柄は、魚の群れが泳いでいる絵柄で、魚は活動する人々を思わせ、社会の喧騒を思わせます。美羽の足の下には何もありません。不安定な状態に置かれながらも、美羽は家から出て社会で生き始めようとしています。
美羽が見ているのは左側の熊です。熊は強さや実力があることも現わしますが、この熊のカードの下には何もない=経験や根拠や土台がないので、実力よりも精神的強さですね。熊は美羽の強い決心と母としての強い愛情と見ます。今の美羽の原動力となっているものです。
熊の上には指輪があります。指輪の上には犬。この犬のカードは冬月を現わしてきた、と思いました。紳士のカードが宏樹になりますね。
今、美羽に近いところにいるのは宏樹よりも冬月のようです。
美羽が見つめる熊と冬月が指輪でつながっているのだから、美羽は感情的には冬月との絆を断ち切っていないと読みました。
冬月を示す犬のカードの上には道のカード。道の右側には雲。雲は不安感と見ます。犬の右には棺のカード。棺の中に閉じ込めておかなくてはならないものがある。冬月は、誰にも言えない想いを隠したまま岐路に立っている状況です。

宏樹の「樹」、嫉妬の「蛇」


紳士のカード、宏樹を見てみます。
宏樹の視線と美羽の視線は反対方向です。交差しないそれぞれの未来を見ているようです。紳士の頭の上には樹。樹のような人というイメージともとれますが名前の「宏樹」の「樹」が現れているようで面白いです。
美羽にとって、宏樹は鳥が棲む樹のような存在の夫だったと思えます。
樹が嵐に揺られるように荒れていたら鳥は怯えて落ち着かないし、樹が穏やかなら鳥も落ち着きますよね。冬月と再会する前の美羽は、荒れる樹の中で怯える鳥のような状態にあったと言えます。
宏樹のカードの左側は、ハート、星、山が並びます。
山=「仕事などの苦労を乗り越えながら」ハート=「美羽や栞への愛情」星=「将来への夢」を抱いていた。それらがもう過去の位置にあります。
宏樹の見ているもの、右側は鍵、家、蛇です。
鍵は家のそばにぴったりくっついて出ることがよくあります。親和性があるんでしょうね。鍵と家で宏樹と美羽と栞の家庭と読みます。
蛇は嫉妬と読みました。
宏樹の中の冬月への嫉妬の感情は、どうしたって消し去ることはできないはずだからです。
宏樹の下にはキツネのカード。
目にみえる部分を盛る、偽ることをしています。仕事面での能力のことかもしれませんし、美羽や冬月に、本当の自分の状態を隠しているということかもしれません。

子どもの下の「ネズミ」とは


子どものカードを見てみます。子どもは栞ちゃんを示していますね。
子どものカードの下にネズミのカードが出てきました。このネズミのカードの絵柄は二匹のネズミが仲良く並んでいます。
ネズミのカードは、冷静に見てしまえば、子どもの出自が不義によるものと示しているように見えました。
二匹のネズミは不倫関係にある二人の姿であり、隣に蛇がいますね、この蛇は宏樹の嫉妬心。蛇の下には鎌のカードもあります。
子どもの頭の上には船のカード。一番、動的な状態で、新しい世界に旅立とうとしているのは大人たちよりもこの子どもです。
子どもの左側、過去の位置にある、嫉妬心が棲む家から船に乗って旅にでた子どもは、右側、未来の位置にある、クローバー、花束、庭へ向かいます。すくすく育ちながら他人の中で可愛がられていく、そんな未来が子どもを待っているようです。

中心の二枚


最後にこのグランタブローの中心にある二枚を見てみます。
星と紳士(宏樹)です。
「わたしの宝物」では田中圭演じる宏樹がとても印象的で魅力的でした。
心が冷えていた宏樹が、栞の誕生によって、心に血が通い始め、美羽と栞との将来への希望を描いていく。
宏樹が見たそのような夢が、無数の星がちらばった星のカードに現れているようです。
宏樹は、美しく儚い夢を見ていた。その物語はなんて寂しくて見る者の心を打つものだったのだろう。
そんなふうに思いました。

以上「わたしの宝物」をテーマにグランタブローを読みました。
ドラマの中に、ときおりふっと溢れる孤独感が何とも言えず好きでしたね。

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