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【企画展感想】エッシャー 不思議のヒミツ

とにかく見応えたっぷりの展示だった!
エッシャーがどの様に作品を作ってきたのか、
その変遷が分かる良い展示だったな。

以下印象に残った所のまとめ。


最初にあった挿絵の展示のシーンがすごく印象に残ってる。

挿絵だけでなんとなくどんな話なのかが分かるのはもちろん、なんだかずっと見ていたくなるような絵なんだよなぁ。
エッシャーは熟練した絵師になるにつれ巧みな魅せ方をする絵を描いていく。

けどまだ駆け出しの頃である本の挿し絵を書いてきた頃からなんとなく記憶に残るそんな絵を描ける人だったんだなと思った。

1928年「バベルの塔」


この頃から建物を描くときの遠近感への意識と誇張表現がみれて良い。
建物がメインの絵なのにそこで働く人々の生活が見えるのも好きな所だな。
登場人物1人1人が何かの理由で歩いて話して作業している。
そこで生活している人々を観察したくなる。
だからじっと眺めてしまう。

キャプションの中でエッシャーがこの絵を「若さゆえの不手際が表れた典型的な例」と語ったとある。
初期の頃の作品だからこそ本人にとっては未熟な部分が見えて恥ずかしいと思ったのだと思う。

その気持ちが痛いほど良くわかると少し苦しく感じると同時にエッシャーという人物への親近感を抱いた。

この奥行きよ!

1932年「サン•ミケーレ•デイ•フリゾーニ聖堂」


この雲の表現方法が好きなんだよなぁ。
雲にもこもこした立体感がありつつ背景として成り立っているこのバランスが絶妙。

手前と奥の建物の遠近表現はもちろん、
空の抜け感があるのが良いなぁ。

写真が見切れてるのは許してほしい…

「写像球体を持つ手」の体験コーナー


エッシャーが写っている球体の中を自分に置き換えて写真が撮れる体験コーナー。

子どもはもちろん年配の方も面白そうに写真を撮っていたのが良かったな。

最近の企画展は絵画の一部になれるような体験コーナーで写真を撮ってSNSに拡散してねというのが多くなった印象がある。

インターネットが主体の社会の中で
実際に訪れる必要のある場所には
「体験という付加価値」と「その体験を誰かと共有出来る」
ことが求められる。

「自分はこんな面白い体験をした誰かに教えたい!」
こう思ってもらって人が人を繋げ輪が広がる。

私は人に面白い楽しいと思ってもらうものを提供し続けるためには、
自分が面白い楽しいと思えるものでなければ提供し続けられないと思っている。

そもそも自分が楽しめないものを生み出し続けることが困難だから。
私も実際同じ理由で挫けかけたことがあるのでそう考えてしまうのかもしれない。

仕事にしても家事にしても
「自分が面白く感じるにはどうしたらいいかな〜」
と考えるのが自分にとっては大事な事だと最近気付いた。

中々出来ないことが多いけど…。

色々新しい発見のある展示で大満足だった!

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