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創作4
⚠️注意⚠️今回は数回の死を示す表現があります。それを踏まえて閲覧をお願いします。
ここは迷宮の中で、点々と壁に備えつけられた台座に火が灯らせた松明が立てられている。この松明は、ここに潜伏するならず者が丁寧に管理している物だ。
迷宮を根城に潜む彼らも、灯りと火の温かさを求める様にせっせと管理する。その恩恵は、迷宮を探索する冒険者達にも平等に与えられた。
粗暴な処刑者ブラッデス、理想的な君主のセインツ、知能派脳筋僧侶のアンマルフィ、真っ黒魔女っ子のナナイキナイの四人は、丁度松明の交換に来ていたならず者達と出会す。当然、戦闘になるのは避けられなかった。
「デェエィッ!」ブラッデスは、威嚇の声の様な掛け声を叫びならず者一人に剣を振り下ろした。「ぎゃあぁ⁉︎」そのならず者にとっては、突然切り付けられた様な物なので、悲鳴に似た断末魔を上げてその場に倒れ込むのであった。
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「ブラッデスさん、気を付けて下さい!」突然、アンマルフィが何かに気付いた様に焦るように声を張り上げた。
「あぁ?」ブラッデスは、手を止めて思わず怪訝そうな様子で叫んだアンマルフィに振り向くのであった。
「ブラッデス!後ろだ‼︎」アンマルフィが叫んだ意味に気付いたセインツが声を張り上げブラッデスに教えるのであった。
「‼︎なに⁉︎」ブラッデスは、セインツに指摘され前に振り向くと、松明の灯りに照らされ鈍く輝くならず者のナイフが胸元に迫っていた。
ブラッデスは、咄嗟に背を逸らし刃を躱そうとするが、刃は目標のをあっさりと突き刺す。「クソがっ」ブラッデスは、顔をしかめ唸る様に呟くとその場に崩れ落ちる様に倒れた。
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ナナイキナイは、舞う様に身を翻す。「魔法の礫!」掲げていた魔法の杖を振り下ろすと同時に叫んだ。すると、彼女の周りに大小様々な魔力の塊が浮かび出る。そして、全ての魔力の塊はならず者達に向かって飛んで行くのであった。
小さな塊がならず者たちの足元に着弾すると次々と破裂する。そして、一際大きな魔力の塊が轟音を鳴らし爆発した。大きな魔力の塊が起こす爆発は、強烈な衝撃波を放つ。それに巻き込まれたならず者は暴風の中の羽毛の様に吹き飛ばられ、地面に叩きつけられた。
「鬼!外道!グレートデーモンよりグレートデーモン‼︎」ブラッデスを突き刺したならず者は、程度の低い罵りを言い残しその場から逃げ去るのであった。こうして、セインツたちはならず者たちに勝利する。しかし、喜びや安堵することなくブラッデスの状態を確認しようと駆け寄ると各々が異なる体勢で覗き込むのであった。
地面に横たわるブラッデスは動かない。セインツが知っている限りでは、大概は愚痴を言いながら立ち上がるがそんなことが無かった。どうやら、運悪く死亡した様だ
「セインツさん」地面に片膝を着けるアンマルフィは、セインツに振り向き声を掛けた。「何ですか?」ブラッデスの状態をくまなく見ているセインツは、目を離す事なく応えるのであった。
「私は、こう見えても死者を確実に生き返らせる魔法を習得しています。ブラッデスさんを生き返らせましょう」アンマルフィは、そう言うと両肘を肩の高さまで上げると曲げ力瘤を作りながら、白い歯を見せる様に笑った。
「いえ、私が確率で死者を生き返らせる魔法を使いましょう。私は飽くまで前衛ですし、回復に回る機会は少ないです。それに、僧侶の魔法は念の為に温存しておくべきです」セインツは、アンマルフィの申し出を断るのであった。
「そうですか。分かりました」アンマルフィは、至って普通に応えた。
セインツは、手を差し出すとブラッデスの胸の上に持って行く。「死者復活の望みよ!」力強く言うと手から強烈な閃光と光の粒が迸った。
光の粒は、ブラッデスの身体に溶け込む。光の粒を取り込めば、確率で生き返らせることが出来るのだ。しかし、ブラッデスはピクリとも動かない。生き返りは、失敗した様だ。
「失敗しましたね。なら、代わりに私が心臓マッサージを行います」アンマルフィは、そう言うと左腕を曲げ手を腹部に移すと右手で左手首を押さえながら左腕に力を込めながら白い歯を見せるのであった。しかし、筋肉隆々のアンマルフィの腕に心臓マッサージをされたらただでは済まなさそう。肋骨をへし折られそうだ。
「いいえ、その必要はありません。この階層には、死者を浸せば生き返らせる泉があります。そこへ行きましょう」セインツは、次の手段を説明するのであった。
「そうですか」それを聞いたアンマルフィは少し残念そうである。「分かりました。早速、向かうとしましょう」更に低い声で呟く様に付け加えた。
アンマルフィは、指示も頼みもしないのに率先してブラッデスを肩に担ぎ上げる。そして、セインツ達は、立ち上がると皆でその泉に向かうのであった。
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セインツ達は、やっと泉に辿り着く。しかし、泉というより崩れた床に水が溜まり、堆積した砂が岸の様になっている物であった。
ここは、ここまで来れる他の冒険者達も休憩地として利用されている。だが、今は誰独り居なかった。
アンマルフィは、優しく砂地にブラッデスを降ろす。すると、セインツがブラッデスの足に回るのであった。
「では、やりましょう」セインツは、アンマルフィにそう言うと二人掛かりでブラッデスを持ち上げた。そして、ブラッデスを振り子の球の様に左右に振り始める。「いっ」セインツとアンマルフィはお互いにタイミングを合わす様にブラッデスを振り、「せい」ブラッデスを抱える腕に力をこめて、「の〜」二人は腰を屈め足を踏ん張って、「でぇ!」ブラッデスを振る勢いを強め、渾身の力で泉に目掛けて放り投げた。
放り投げられたブラッデスの身体は泉の水面を割り飛沫の柱を立てる。泉の中に沈むと、しばらくして数個の気泡が浮かび上がるが、次に赤い物が浮かび上がって来た。
「セインツさん、あれは血の様ですね。もしかすると、生き返りましたが底に身体を打ち付けてしまい、当たり所が悪かったのでしょう」アンマルフィは、セインツに向いてポージングしたがら言うのであった。
「ハァアァ」セインツは、珍しく傾けた頭の額に拳を当て落胆した様に溜息をついた。その様子からしてここに何かある様だ。
今後は、巨大な石の床が突き出し泉が見下ろせる崖の様になっている所に来ている。ここなら、さきほどよりも深いのでブラッデスが底に打ち付ける可能性はとても低いはずだ。
「では、やりましょう」セインツは、アンマルフィにそう言うと二人掛かりで岩畳に寝かされた濡れているブラッデスを持ち上げた。そして、ブラッデスを振り子の球の様に左右に振り始める。「いっ」セインツとアンマルフィはお互いにタイミングを合わす様にブラッデスを振り、「せい」ブラッデスを抱える腕に力をこめて、「の〜」二人は腰を屈め足を踏ん張って「でぇ!」ブラッデスを振る勢いを強め、渾身の力で泉に目掛けて振り上げた。「ぬぁあ⁉︎」突然、セインツが体勢を崩して悲鳴を上げる。手を離すタイミングを誤った様で、ブラッデスを投げ飛ばすアンマルフィの力に振り回されてしまい、今後はブラッデスとセインツが泉の中に投げ込まれた。
ブラッデスとセインツが投げ込まれた事もあり、さきほどより高い飛沫の柱が立ち上がる。その光景を目の当たりにしたナナイキナイは、目を見開き口を大きく開けて唖然としながら眺めているのであった。
泉の水面は落ち着き、周りは静けさを取り戻す。しかし、投げ込まれた二人が水面から出てくる事が無かった。
泉の岸には、引き上げられたブラッデスとセインツが横たわっている。二人共動く気配は全く無かった。
「困りました。迷宮から脱出するのが賢明ですが、ゴブリンの頭を片手で潰せる私でも、僧侶では二人を抱えナナイキナイさんを守りながら進むのは困難です」アンマルフィは、横たわる二人の側で片膝をつけて、呆然としているナナイキナイを見上げながらポージングしながら笑顔で答えた。
「しかし、セインツさんは死亡して間がありません。心臓マッサージを行えば助かるかもしれません」アンマルフィは、セインツを見下ろしながら提案した。
「ううん」ナナイキナイは、拒否する様に静かに首を横に振る。「アンマルフィさん、セインツさんに確実に生き返る魔法を使おう」何か感じ取ったかのか、反感を買わない様な穏やかな口調で自分の意見を言った。
「そうですか」それを聞いたアンマルフィは少し残念そうである。「分かりました。早速、行いましょう」更に低い声で呟く様に付け加えた。
「くっ、うぅっ」セインツは、泉の水を噴き出した汗の様に滴らせ顎に手を添えて顔をしかめて悩んでいた。横たわるブラッデスを、いかに泉へ浸せば良いのかを考えている。しかし、二回続いて失敗しているのでこれ以上はしたくなかった。
「あっ」辺りを見回しつていたナナイキナイが何か気付く。「あれを使おう」それを指差して提案するのであった。指差された物は木の板である。厳密に言えば、壊されて放置されている迷宮の扉だ。
木の板にブラッデスを乗せて、アンマルフィが長辺片方を持ちながら、セインツとナナイキナイが支える。そして、石の床の縁に来て、空いている短辺を正面の泉に突き出した。そして、木の板を傾けると乗せられたブラッデスを滑らせて泉に落とす。元から放置されていた板をその場に再び放置すると、「ふう」とセインツは安堵したかの様に短い息を吐いた。
しばらくすると、ブラッデスが沈んだ水面に気泡が浮かび上がってくる。すると、水面が下で何かに掻き乱される様にうごめきはじめた。
「おんどら〜‼︎」水を押し除け水面から怒りの表情のブラッデスが飛び出したきた。「だりゃ⁉︎わっちん水ん中つきおとおしたんやっつは⁉︎」ブラッデスは、巨石の上にいる三人を見上げて怒鳴るが言語が変になっていた。言語がおかしい分、なにを言っているかは分からない。しかし、水の中に落とされたことを怒っているのは確かだ。
「良かった、無事に生き返ったようですね」セインツは、ブラッデスが生き返れたことを喜ぶのであった。
「セインツ!テッメか⁉︎わっちん水んつきおとおしややっつは‼︎」どうやら、ブラッデスは自分を泉に突き落とした犯人と思い込んでいるらしく怒鳴る。もしかすると、記憶の一部が欠落している様だ。
「ブラッデスさん、大丈夫ですか?本当に大丈夫なんですか⁉︎」ナナイキナイは、ブラッデスの変容に戸惑いながら尋ねるのであった。それも、そのはず。ナナイキナイは、パーティを組む際、粗暴なブラッデスの態度にすくんでしまったことがあるのだ。
「なんいってんがな⁉︎こん娘ぇ‼︎わっち大丈夫やがん⁉︎」ブラッデスは、多分ナナイキナイの確認の質問に怒りながら答えているが、言語がおかしい分なにを言っているのか分からなかった。しかし、その様子からして大丈夫と答えているだろ。多分だが……。
実はこの泉は、浸した者を生き返らせる力を持つ泉だが生き返った者はしばらくおかしくなる呪われた泉である。しかも、それだけではなく、近くにいるだけでも不幸に見舞われるいわくつきの場所なので、休憩に立ち寄った者もよほどのことがない限り泉には近寄らないのだ。
終わり
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今回は、生成AIネタの投稿が続いた上、自分自身がAIとの付き合いに疲れているので「AIにも書いてもらった」と「評価してもらった」は無しです。しかし、イメージイラストは描いてもらいました。
やはり、創作小説は自分で考えて自分の手で書くのが一番ですね!今回は、更にコントの色合いが強いと思います。もしかすると、自分は少々こう言う物も書けるのでしょうか?