うつの医療人類学 北中 淳子
うつの医療人類学 北中 淳子 日本評論社 (2014/9/19)
※下記は本書からの引用。強調は引用者。旧アカウント での引用部分に誤字があるなどで直そうとしたところ、うまくいかなかったので、著書を再読のうえ、別の引用部分を含め取捨して再掲した。
しかし、北米では、九〇年代にかけて抗うつ薬が日常に浸透する一方で、うつ病流行の非常に早い時期から、鬱をめぐる自己の医療化の意味について、広く論争が起こっている。それは、医師だけでなく患者、哲学者、社会科学者を巻き込んだかたちで行