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うつの医療人類学 北中 淳子

うつの医療人類学 北中 淳子 日本評論社 (2014/9/19) ※下記は本書からの引用。強調は引用者。旧アカウント での引用部分に誤字があるなどで直そうとしたところ、うまくいかなかったので、著書を再読のうえ、別の引用部分を含め取捨して再掲した。 しかし、北米では、九〇年代にかけて抗うつ薬が日常に浸透する一方で、うつ病流行の非常に早い時期から、鬱をめぐる自己の医療化の意味について、広く論争が起こっている。それは、医師だけでなく患者、哲学者、社会科学者を巻き込んだかたちで行

    • 遅刻の誕生  近代日本における時間意識の形成

      橋本毅彦+栗山茂久 編著 三元社 2001/8/1発売 以下は引用。強調は断りがない場合は引用者。また適宜改行した。 第一部 定刻志向 鉄道がもたらしたもの 第一章 近代日本における鉄道と時間意識  中村尚史

      • 『インテレクチュアルズ 知の巨人の実像に迫る』 第2章「カール・マルクス」より

        ポール・ジョンソン【著】 別宮 貞徳【訳】講談社(2003/03) ※下記は引用(適宜改行)。強調は引用者。また適宜改行を行っている。 マルクスは...1846年6月に書いた痛烈な批判書『哲学の貧困』の中で、プルードンを、「小児病」で、経済にも哲学にもまるっきりの「無知」な男と責め立てる。特に激しくあげつらったのは、ヘーゲルの理論も方法論も誤用している、という点である。「プルードン氏はヘーゲルの弁証法も語法もまるでご存じない」。ラサールにいたっては、マルクスの野蛮きわまる

        • 「溺れるものと助かるもの」 プリモ・レーヴィ(『アウシュヴィッツは終わらない』朝日選書より)

          本書は同訳者で改訳完訳版が2017年に同出版社・同訳者(竹山博英氏)により出版されている。下の書影は新版のもの。 下記引用は旧訳『アウシュヴィッツは終わらない』からのもの。したがって訳出内容に新版とは異動があるかもしれない。強調は著者(レーヴィ)のもの。 年齢、境遇、生まれ、言葉、文化、風習が違う人々が何万人となく鉄条網の中に閉じこめられ、必要条件がすべて満たされない、隅々まで管理された、変化のない、まったく同じ生活体制に従属させられるのだ。たとえば人間が野獣化して生存競

        • うつの医療人類学 北中 淳子

        • 遅刻の誕生  近代日本における時間意識の形成

        • 『インテレクチュアルズ 知の巨人の実像に迫る』 第2章「カール・マルクス」より

        • 「溺れるものと助かるもの」 プリモ・レーヴィ(『アウシュヴィッツは終わらない』朝日選書より)