395: The Beatles / Boys

かつて、シングルレコードの「B面」と言えば、基本的には「捨て曲」を収録するスペースでした。(もちろん、例外はありますが)
大ヒットを記録した「ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロー」のB面に収録された「ボーイズ」も、そういう運命をたどるはずでした。
しかし、あるリヴァプールのバンドが、デビューアルバムにカヴァーヴァージョンを収録したことで、一気に有名曲の仲間入りをします。
そのバンドは、もちろんビートルズ。
「伝説の」1963年の2月11日に録音されたこの曲、レコーディングは1テイクで終了しています。ライヴのレパートリーとして、毎日のように演奏していたので、1回録れば十分だったのでしょう。
また、リンゴ・スターがリード・ヴォーカルを担当した最初の曲でもあります。
なお、アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』には、同じくシュレルズのナンバーである「ベイビー・イッツ・ユー」も収録されています。こちらはB面ではなく、A面曲で、US8位のヒットを記録しています。
初期ビートルズは、シュレルズに限らず、ガールズ・グループの曲を数多くカヴァーしています。ポップ・ソングを、最高のロックナンバーにアレンジする才能は、デビューの時点ですでに完成されていたということでしょう。

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