337: Roger Nichols & The Small Circle Of Friends / Don't Go Breaking My Heart

ロジャニコのラストシングルは「ザ・ドリフター」でしたが、では、(A&Mでの)ファーストシングルはというと、バート・バカラック&ハル・デヴィッドの黄金コンビによるナンバーをカヴァーした、この曲でした。
この曲、オリジナルはディオンヌ・ワーウィックで、1966年のアルバム『ヒア・アイ・アム』に収録されていて、この時代らしいボサノヴァ風アレンジのナンバーでした。
ロジャー・ニコルズ・トリオによるカヴァーも1966年リリースなので、ほぼ同時期に録音されていたことになります。
彼らのヴァージョンの魅力は、柔らかなヴォーカル&コーラスが織り成すロマンティックな雰囲気にあると思います。
メリンダ・マクレオドのヴォーカルは、いわゆる「ヘタウマ」といった感じで、不安定なんだけど引き込まれる何かがあります。
そして2分過ぎの「ラ~、ララ~ラ~ララララ~ラ~、ラ~ララ~」のコーラスの愛らしさは、まさにハーモニーポップの醍醐味といえるでしょう。
彼らのアルバムが、ソフトロックの頂点に君臨する作品であるのも納得です。

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