294: Elvis Presley / Blue Suede Shoes

『ロンドン・コーリング』のジャケットには、ステージ上でベースを叩きつけるポール・シムノンの写真が使われており、パンク・ロック・アルバムを代表するジャケットとなっています。
そして、「LONDON CALLING」の文字は、1956年3月にリリースされた「キング・オブ・ロックンロール」エルヴィス・プレスリーの歴史的デビューアルバムのデザインを、配色・書体も含めて、そのまま拝借しています。
このアルバムのオープニングを飾ったのは、「キング・オブ・ロカビリー」カール・パーキンス作のこの曲でした。
元々パーキンスのヴァージョンは、US2位、さらにカントリーチャートではナンバー1となる大ヒット曲でした。
一方、プレスリーのカヴァー・ヴァージョンはUS20位と、チャートアクションではパーキンスに軍配が上がる結果となっています。
ただ、当時のプレスリーは4枚のシングルを立て続けにナンバー1に送り込み、旋風を巻き起こしていた真っ最中。
テレビ番組でこの曲を披露するや、大きな反響を巻き起こし「ブルー・スエード・シューズと言えばエルヴィス」というイメージを確立させました。
メディアの影響力をうまく利用したミュージシャンが、後世まで名を残す存在になるというのは、65年前から変わっていないということなのでしょう。

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