274: Bob Dylan / The Boxer

タバコをやめて「声変わり(?)」したはずのディランですが、次作『セルフ・ポートレイト』では、しゃがれ声と澄んだ声を曲によって使い分けています。
そして、その両方が聴ける「1人デュエット」がこの曲。
オリジナルは、言うまでもなくサイモン&ガーファンクルのハーモニーが美しい名曲ですが、ここでは「2人のディラン」が、かなりざっくりとしたハーモニーを聴かせています。
まあ、面白い試みではありますが、ちょっと散漫な感じもします。
このアルバム自体、大半がトラディショナルや他のミュージシャンのカヴァー、そしてライブ音源で構成された寄せ集め感のある作品で、賛否は分かれますが、あまり高い評価を得ているとは言い難い作品です。
とは書いたものの、かなり昔に聴いてピンとこなかったため、それ以降、食わず嫌い、いや「聴かず嫌い」になっているのも事実なので、今聴いてみると、新たな発見があるかもしれません。機会があれば、改めて聴いてみようと思います。

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