607: Big Star / Holocaust 13 Shiny_Shin 2022年9月7日 23:13 ビッグ・スターの1stが『不遇の名盤』だとするなら、3rdは『奇跡の作品』と呼ぶのが相応しいでしょうか。全く売れなかった1stに続き、1974年には2ndアルバム『ラジオ・シティ』をリリースするも、同様の理由で全く売れずじまいでした。デビュー時に4人いたメンバーも、アレックス・チルトンとジョディ・スティーヴンスの2人だけになってしまいますが、それでも彼らは3rdアルバムのレコーディングを完了させます。アルバムはテストプレスまでされたものの、「売れる見込み無し」と判断され、リリースされることは無く、そのままビッグ・スターは1975年に解散します。ところが、1978年にUKで1stと2ndをまとめた2枚組が発売され、音楽ファンの関心を集めたことがきっかけで、ついに幻の3rdアルバムがリリースされることになります。ただ、録音当時、バンドメンバー自身がアルバムへの興味を失っていたため、タイトルもジャケットも収録曲も曲数も曲順も、何1つ決まっていませんでした。このため、リイシューされるたびに、すべてがバラバラという、珍しい現象が起きています。このように、リリースされたこと自体が奇跡といえる作品ですが、そういった経緯からか、過去2作と比べると、かなり沈んだトーンの作品となっています。その代表と言えるのがこの曲。タイトルの通り、聴いていると絶望的な気分になる曲ですが、こんなに心に響く曲も、そう多くはないでしょう。当時のアレックス・チルトン自身の精神状態を表現していたのかも知れません。 #音楽 #動画 #ホロコースト #サード #ビッグ・スター #アレックス・チルトン #奇跡の作品 #シスター・ラヴァーズ #ジョディ・スティーヴンス 13 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート