276: Cher / For What It's Worth

1965年に「アイ・ゴット・ユー・ベイブ」で華々しいデビューを飾った夫婦デュオ、ソニー&シェールですが、以降は徐々にヒットから遠ざかっていき、1968年から1970年の間はデュオとしてのリリースはありません。
その時期、シェールは精力的にソロ作品をリリースし、70年代前半には3曲のUSナンバー1ヒットを出す成功につながります。
とはいえ、それ以前は鳴かず飛ばずの時期がありました。
1969年リリースのアルバム『3614 ジャクソン・ハイウェイ』は、評論家からは高い評価を受けた作品ですが、最高位はUS160位止まり。
シングルとしてリリースされたこの曲も、100位内にランクインすることはありませんでした。
この曲、バッファロー・スプリングフィールドのオリジナルはフォーク・ロック調の落ち着いたサウンドですが、シェールのヴァージョンは、もう少しファンキーなサウンドとなっています。このあたりは、やはりマッスル・ショールズ・リズム・セクションが参加しているということが大きいと思います。
ちなみに、アルバム・タイトルは、レコーディングを行ったマッスル・ショールズ・サウンド・スタジオの住所を、そのまま拝借しています。

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