583: The Rolling Stones / Dear Doctor

「ディア」つながりでこの曲を。
ビートルズが「ディア・プルーデンス」を収録した『ホワイト・アルバム』をリリースしたのは1968年の11月でしたが、その翌月に、ストーンズが『ベガーズ・バンケット』(UK3位/US5位)をリリースします。
前作『サタニック・マジェスティーズ』のサイケ路線から、元々の原点であるブルースやカントリーに回帰した作品と呼ばれることが多いアルバムですが、この曲は、まさにその言葉をそのまま表現したような楽曲と言えるでしょう。
アコースティック・ギター、ウッド・ベース、タック・ピアノ、そしてハーモニカと、エレクトリック楽器は使用されておらず、ドラムスも無しでパーカッションのみという楽器構成となっています。また、楽曲も、コテコテのカントリー・ブルース調です。
かなり大胆なサウンド変更でしたが、前作のサイケデリック・ロック路線になじめなかった多くのファンから歓迎される結果となりました。
ちなみに、オリジナル盤のアルバムジャケットは、真っ白な背景に、バンド名とアルバム名が記載されただけのシンプルなデザインでしたが、直前にリリースされた『ホワイト・アルバム』とよく似ていたため、「またストーンズがビートルズの真似をしてる」と言われることもあったようです。

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