513: Public Image Ltd / Flowers Of Romance

1980年、パブリック・イメージ・リミテッドから、ベーシストのジャー・ウォブルが脱退します。
普通だったら代わりのベーシストを探すところですが、ジョン・ライドンの出した答えは「いないんだったら、ベース無しで良い」。
バンドをやった方なら分かると思いますが、ベースがいないと、音がスッカスカで、ロック・バンドとしては全く成立しません。
しかし、その構成で録音されたアルバム『フラワーズ・オブ・ロマンス』(UK11位)は、実験的なポスト・ロック作品の名盤となりました。
この曲はタイトル曲(UK24位)ですが、聴こえてくるサウンドは、民族音楽風というか呪術的というか、いわゆる「ロック」からは遠く離れたものでした。
初めて聴いた時、あまりにも訳が分からず、ちょっとフリーズしてしまったことを思い出します。
そして、そんな得体の知れないアルバムにふさわしい、視覚的インパクトの強いジャケット(モデルはジャネット・リー)もまた、この作品の価値を高めていると思います。

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