経営者よ、指揮を学べ!
1.導入 ビジネスと戦場の共通点
「ビジネスの世界は戦場だ!」なんて言葉、よく耳にしますが、本当にそうでしょうか?取引先は敵、社員は部隊、そして市場は常に変わる戦場。その混乱の中で、あなたの指揮が問われます。とはいえ、指揮に自信がない経営者も安心してください。今日は陸上自衛隊の戦術を経営に応用する方法を、笑いながら学びましょう。
2.陸上自衛隊から学ぶ3つの指揮の要訣
①命令の定型化:「まずは状況と目的を示せ!」
自衛隊の命令は5W1Hが基本、と言われますが、その前に必ず 「状況」と「目的」 を明示します。これがないと、命令を受ける側は「なぜ今それをするのか?」が分からず、混乱や不安を招きます。
たとえば、敵が接近中なのか、補給が必要なのかによって、命令の優先順位や内容は全く変わります。
→ 経営応用例:
「命令を出す際、いきなり『来週までにこの商品を売り切れ』では不十分。まず、会社の現状と目的を共有することが大切です。」
状況: 「現在、在庫が増えておりキャッシュフローに影響が出そうだ。」
目的: 「これを解消するために、在庫をスピーディに売り切る必要がある。」
これを説明したうえで、5W1Hに移行します:
What: 「在庫のA商品を売る」
Who: 「営業チーム」
When: 「来週末まで」
Where: 「オンラインと店舗両方」
Why: 「在庫処分で資金回収を優先するため」
How: 「特別キャンペーンを実施して訴求する」
「状況も目的も分からずに命令されると、社員はこう思っています。『またなんか降ってきたぞ…。これ、やらなくてもバレないんじゃ?』」
②指揮系統: 「階層の明確化」
自衛隊の隊列では、指揮官がどこにいても混乱しないように、明確なラインが引かれています。部隊長、分隊長、隊員。全員が自分の役割を理解しています。
→ 経営応用例:
「『誰が指示を出すか分からない』状況はアウト。A部長がA課を仕切る、B部長はB課だけ。社長はその全体を監視する『司令官』。」
「部下に『あの人また直接指示してきたよ』って言われてませんか?それ、現場では『指揮系統崩壊』って呼ばれてます。」
③即応性: 「8割で動け!」
自衛隊では「完璧な状況を待つな」という教えがあります。現場の状況は刻一刻と変化するため、すべての条件が整うのを待っていては、敵に先を越されるからです。重要なのは 「8割準備が整ったら即行動に移す」 という姿勢です。
一方で、現場が即応できるようにするためには、指揮官自身が 「何の決裁をいつまでに出すのか」 を明確にし、ロードマップを示すことが欠かせません。行動の遅れは、現場だけでなく指揮官の優柔不断にも原因があるのです。
経営応用例:
「新規プロジェクトでも、完璧を求めて準備に時間をかけすぎると、競合に出し抜かれる可能性があります。社長は、プロジェクトの方向性や決断のタイミングを示しながら、現場には『完璧じゃなくても進める』環境を作りましょう。」
指揮官の役割:
「決裁のタイミングを明確にし、現場の意思決定をサポートする」現場の役割:
「全体の8割が整ったら行動を開始し、必要に応じて調整しながら進める」
例:新商品のテスト販売で、すべての顧客データやマーケティング素材が完璧に揃わなくても、まずはテスト運用を開始する。市場の反応を見て、後から修正を加える。
「経営者が決裁を出さずに悩んでいると、現場ではこんな会話が…
社員A: 『社長、まだ決めないみたいだけど?』
社員B: 『決めるのを待ってたら定年になるかもね。』」
3. まとめ: 戦略のアップデートで会社を勝利に導こう!
陸上自衛隊の戦術を経営に取り入れると、会社全体が一枚岩になります。
「指揮系統を整え、命令を定型化し、即応性を高める。」これで部隊も企業も強くなる!あなたも明日から社内で「隊長」と呼ばれるかもしれませんよ。
「ただし、迷彩服を着て出社するのはやりすぎです。」