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どなたかタイトルを知りませんか?
お正月休みは、パートナーのトナさんとドラマのビンジ・ウォッチングを堪能……の予定だったのだが、突然トナさんの親戚関係で色々ありまして、僕は独りで犬の沙織(仮名)とお留守番。
沖縄生まれのトナさんにはたくさん親戚がいるから仕方がない。
8年近く同居してるので、僕も慣れっこだけど、お正月休みに重なるとは…。
今までなら、こういう時は仕事に集中して過ごしたものだが、自己紹介ページに書いた通り、今は仕事があんましなくてヒマ。
というわけで、年内にもう少しnoteの投稿をすることにした。
ドラマファンのふたりの今年の総決算は、既に書いたので、僕個人に関する、今年の振り返り。
今年は、ドラマ好きが高じて、シナリオを書くという趣味を見つけたし、ここに雑文をアップする楽しみが出来て良かったと思う。
単なる日記でも良いのだけれど、「ひょっとしたら誰か他人に読まれるかも」と思うと、ちゃんと推敲してわかりやすく書こうというエネルギーが生まれる。
この調子で、来年も生きていこう。
まだ余力があるので…。
「どなたかタイトルを知りませんか?」というネタをこれから書きます。
ちょっと長いですが…。
1970年代のこと。
小中高と、僕は授業が終わると直帰して、夕方から晩メシまで、毎日テレビばかり見ていた。
地方都市は、キー局以外の番組を平日昼間のスキマに放送してくれるので、ドラマや映画が見放題。
その頃に見た海外の作品の一つに、忘れられないものがある。
忘れられない、と言っておきながら、タイトルを忘れてしまったのだが…。
90分ぐらいはあったと思うので、テレビドラマじゃなくて映画だったのかもしれない。
アメリカかイギリスと思われる海外が舞台だったことしか覚えていない。
あらすじやエピソードで色々検索してみたのだけど、未だに分からないままだ。
思い出したくてモヤモヤする…。
ストーリーは、すごく単純なミステリー。
うろ覚えなので、僕の勝手な思い込みが入っているかもしれないけれど、だいたいこんな感じのお話。
心臓の悪い祖母と二人暮らしの青年が主人公。
青年は、唯一の肉親である祖母のことが大嫌いだが、遺産目当てで嫌々介護の日々を送っている。
どうせ遺産が入るから、と、ろくに働かず、だらけた生活を送る青年。
しかし、祖母は、寝たきりでありながら、気丈で、なかなかお迎えが来ない。
青年は金策に困り、焦り始めていた。
一方、その頃街では学生運動が盛んで、社会問題を訴える若者たちが毎日大声でデモ行進をしていた。
そこで青年はひらめく。
いいこと思いついたぞ!!
青年は、祖母に向かって嘘をつく。
「最近、若者の間で、生産性のない老人を処分しろ、という運動が盛り上がっている」と。
話を聞いた祖母は怯える。
「心配させたくないから」と、祖母には新聞やテレビのニュースを見せないようにして、青年は自分の言うことだけを信じるよう、祖母を洗脳していく。
「世の中はどんどんひどい状況になっているけど、何があっても僕はおばあちゃんを守るから」
祖母は恐怖と不安で弱っていく。
ある日青年は、学生運動のデモ行進のルートに細工をし、祖母の寝室の窓の真下を通るようにした。
普段はデモ行進なんて通らない閑静な住宅街に、若者たちの怒号が響く。
「大変だ、皆がおばあちゃんを殺しにやって来たよ!!」
社会問題を訴えているデモ行進の怒号を、自分を襲いに来た集団だと思い込む祖母。
彼女は恐怖が頂点に達し、心臓発作を起こして亡くなってしまう。
青年は、しめしめとほくそ笑む。
という内容。
オチは、祖母の遺言書のせいで遺産相続は思い通りにいかず、て感じだったはず。
どなたかご存知の方はいませんか?
かなり古いので、無理かな…。
見た当時は子供だったので、祖母が、あっさり孫の青年の嘘を信じてしまうのが嘘くさくてリアリティないなぁと思った記憶がある。
今は、この祖母の気持ちがよくわかる。
自分が「社会のお荷物」になりつつある、という恐怖…。
若い時、僕は傲慢だった。
天に向かって吐いてきた唾が、そろそろ頭上から降り注ぐお年頃になった今、このストーリーは結構ゾッとするものがある。