見出し画像

3度目の3ヶ月上達法、3巡目(ボトルネックの発見)

3巡目前後はたくさんの氣付きが有り、盛り沢山です。


3巡目前哨戦

頭の中のものを出す力量がない

3巡目に入ろうと、モデルを決め、色ラフを描いた。
画面の比率は師匠にならってスクエアにしてみた。

作業時間:30分くらい

色ラフを描く時、明確にイメージするための取り決めみたいなの(言語化+スタイルやテイスト=キャッチフレーズ)があるのだが、久しぶりすぎてスタイルやテイストを決めるのをすっかり忘れていた。
その結果、イメージしきれていない。

どうしてこう、すぐ忘れてしまうのだろう…。人間ってフシギ⭐︎w

それもあって、描いてみて以下のようなことを思う。

自分の頭の中をそのまま出すほどの力量がまだない。
師匠のテイストでオリジナル作品を描く、というのが3ヶ月上達法の醍醐味だが、この“オリジナル”をオリジナルにしようとしすぎてる氣がする。もっと師匠のテイストにしてしまっていいのでは?
何故そんなことが起きるのか?→モデルに寄り添おうとしすぎ
自分の都合で選んでいいし、自分の都合に変えちゃっていい。

とりあえずこのラフは諦めた。

色彩のデフォルメ

描きたいイメージには色彩のデフォルメがあり、そこがネックになって描けないのでは?という疑問が浮かぶ。
なので、まずそれができるのかどうか試してみたくなった。
とにかく人物を肌色以外で描いてみたかった。
後で色変換するとかでなしに。

で、やってみたもの↓

作業時間:2時間
自分的にはまあまあ出来た感があって満足

本番絵をやろうとすると上手くいかない原因

新たな氣持ちでモデルさんを選ぶも、またもや問題発生。
練習だとすんなりと進むのに、何が違うのだろう?
氣負いはあるのだろうと思うが、それだけではない事がわかってきた。

・比率 
 正方形にしたらやりづらい。狂いやすい。慣れてないからか?
・隠れているポイントがある
 目が隠れててバランス取りにくい(思えば前回の帽子も同様だった)。
 頭部全体で見て描写しないと狂いやすい。
・細部を詰めようとするとどんどんズレる
 傾向として、鼻が短くなり、口元・顎周りが膨張する印象になる。
 
これらの対策としては
・全体的に作業を進める
 師匠は顔なら顔、髪なら髪と進めているので自分もそれに倣っていたが、それでバランスを失うのであれば全体的に作業していくしかない。
・細部を詰めていくときは、顔の下半分から作業する
 師匠が顔の下半分から詰めていくのは、目から作業するとどうしても下半分が膨張するような印象になってしまうからかもしれない。
 自分も出来るだけそうするようにしていたが、ついつい目をいじっていたかもしれない。
・ある程度決まってから、トリミングをする
 最初にある程度構図は決めておくが、実際に描写していく時は、頭部全体を入れて作業し、形が確定した時点でトリミングをする。
・慣れる
 枚数をこなす。それしかない。

こうやって自分なりの工程が出来上がってくるのだけど、師匠を踏襲しようとしすぎる自分もいて…何とかいい感じのバランスになるように動いていこう!

3巡目

師匠の明るい雰囲気のものと同じテイストにしようと、色ラフなどは無しで、とりあえずこんな感じに出来ました。

作業時間:4時間50分

感想

良いところ
・可愛く描けた
・だしたい雰囲気を出せた
・氣にいるものを描けた

反省点
・髪の毛の細部まで手が回っていない
・唇、顎が相変わらず苦手感
・左目のピンクが取ってつけた感
 (最初は普通に可愛らしく描こうとしていたが、それじゃつまらないな〜と思い始め、ついやってしまった。元々SF書きたかったのを思い出した。)
・ハイライトが難しい
(1度ハイライトの入れ方に注力してみてもいいかも)
・訴求力がない

何故訴求力がないのか?

そこそこ似てるし、そこそこ可愛く描けてるし、描写力もそんなに問題はない(当方絵画教室に通っており、先生にもその辺は大丈夫と言われてるのでそう思うことにしてる)。
でも“絵“としていいか?と問われた時には
・・・う〜ん
Xにあげた時も、自分でも目をひかないな、と思った。
とにかく訴求力がない。
何故なのだろう?

まず氣付いたのは、まな板の上の素材を出すところまでしかできていないんだな、ということ。
どう見せたいのか?というところが見えてこない。

自分としてはちょっとした違和感というのが好きというのもあって、右目をピンクにしてみたのだけど、思い付きの範囲でしかなかった。
全体で見た時に、それが良さにつながっているのか疑問。
むしろ悪さをしているのではないだろうか?

まず表現を統一してみたらどうなんだろう?と2パターン作ってみた。

←爽やか系/ブラックな感じのSF系→

正直、別に良くも悪くもなってない感じw w w w
確かに、表現を統一っていうのも悪いセンではないと思うのだけど、今回の場合はそこがポイントではないらしい。
だったら、元の方が好きだなあと、そっちでどうにかできないかなと思った。

改めて見直してみると、髪の毛が重い感じがして、絵に表情がない。
その辺をどうにかすれば、多少訴求力がでるのでは?と空気の層を使って奥の髪の毛を軽くしてみた。
ピンクの目も、全体にピンクよりポイント的に入ってた方が良いかも、とマゼンタのリングにする。
色相も揃えた方が良いかも、と服を青みを強くし、唇をマゼンタ寄りにする。

髪の毛を軽くし、色調を揃えてみた

一晩寝かせて、翌日改めて見直したところ、

な ん か も の た り な い ・・・

多少見やすくはなったけど、色は前の方が良かったような氣がする。
そっか、リアル寄りの絵の場合、色調を合わせるのはむしろ不自然なんだな。
そういうのが似合うのはデザイン的なイラストなんだな〜…。
勉強になりましたぜ。

そういう意味では、髪の空気の層もマゼンタ一色で、モワモワして見える。
その辺も踏まえて修正し、最終的に3巡目としたのがこちらです。

3巡目最終形態

ピンクの目を引き立たせるために、その周りの髪の黒を濃いめにして流れも作ってみた。
最初に出したものよりは訴求力のあるものになったと思う!
や〜、自分、すごいガンバッタな〜w w w

結果、師匠からは離れてる

少しでも良くしようした結果、師匠からはどんどん離れていってしまった。
咄嗟に出てくる自分の対処法が師匠とは全く異なっていた(師匠に寄せる形で対処できるほど腕も余裕もなかった)。
言い換えればそれは自分の特性でもある。
前回の記事でも書いたが、フィルムカメラ的な空気感を求める傾向が自分にはある。軽やかにしたい、というのもあるようだ。

もう一度しっかりと師匠の絵を分析し、それに沿った表現を学びたいと思う。

3巡後の課題

構図とバリュー

Xのタイムラインを眺めていた時、“構図とバリュー“という単語が目に飛び込んできた。
これだ!!
構図とバリューという概念が頭からスッポリと抜け落ちている。
実はちょっと前にキャラ絵を描いていた時にも同じ問題にぶち当たったのに、すっかり忘れていた。

こ れ だ よ

今の自分のボトルネックは確実にココ。

とりあえず、3巡目をモノクロにしてみる。

←最終形態/最初に出したもの→

最初に出した方(右)は、コントラストが向かって左の髪と顔・下の方の髪と首にあり、暗さが画面下にあるので重い印象、顔へ視線が向かない。
最終形態の方(左)は、髪の下の方に重さをなくし左目近くを強調したので、コントラスト差が左目にも生まれ、顔周りに視線が向くようになってる。
微妙に修正下髪のカール具合も視線誘導として機能している。
こうしてみると一目瞭然。

元々色が苦手でそっちばかり氣にするようになってしまっていた。
そして色が大好きで、色があるとどうしても色に囚われてしまう。
しばらくモノクロに徹して、構図とバリューのみに注力するのが、今1番の上達への近道に違いない。
結局同じとこでつまづいているという時点で確実だ。

という事で、3巡後の課題は
モノクロで構図とバリューに注力したラフを描く
とします。

その他氣になったこと

・練習の方がいきいきした絵になっている氣がする。本番絵の方が何故か弱い印象。
 本番の時は似せようと意識しすぎて、軸を写実という自分以外のものにしてしまっていた。
 練習の時は課題を絞り、ある意味自分本位にというか自分に軸があったので、そこが良かったのでは。
 本意さが必要。
 ・・・なってしまう、とか、・・・にならない、というのは軸が自分にないから。

・視覚以外のものを絵にしようとした時の構造を捉える
 例えば“カワイイ“を絵にしようとした時、明るいトーン、ピンク、丸っこいなど、表現しやすい特性みたいなのがあると思う(人によって違う部分も多いだろうが)。
 そういう風に捉える感覚を養う。

そういった目で師匠の絵の特性を改めて考えてみた時の特性
 “強い“、“重め“、“暑苦しめ“
 抜け感がハイライトと彩度の高さにある
 暗さが根底にある

・好き嫌いで絵は描けない
 
光を描こうとした時、闇を描かなければ光が表れないように、どちらか一つでは絵は成り立たない。
 絵とは一つの世界であり、すべてを内包している。
 そこには自分の好きなものも嫌いなものもある。
 好きなものだけ描いていては世界を描けない。
 好き嫌いではなく、必要な要素を分析して、“好きなもの“ではなく、“好きな絵“を描くのだ。
 そこを勘違いしてはいけない。
 客観的に冷静に。一喜一憂しない(いちいち感情に翻弄されるのは卒業して)。
 ちなみにこの言葉、リアルでの師匠に言われたことあります。


いいなと思ったら応援しよう!