みむめものひふへほ
どうもです
ええ、毎度間抜けな話でお目汚しいたしまして、面目ない。
反省しております。どうぞご勘弁を。
そんな訳で今回間抜けです。
さて、マヌケにも色々ございまして。
例えば古典落語の「幕の内」なんかはこのマヌケを大々的にフューチャーした作品でしょうなあ。
ただ、今の時代、高座に上げ難い作品なんじゃないかな、と思います。
なにせ間抜けを嗤う内容になってますんで、コレは今時分は色々と問題がございます。
芥川先生が宣って曰く、嘗て暴君を暴君と呼ぶことが危険であったとように、今や「間抜け」を「まぬけ」と呼ぶのは甚だ危険でございます。
障らぬ神に祟り無し、見て見ぬ振りが一番です。
間抜けの「ま」の字も口に出すのは憚れる、そんな時代が間近に迫っている、そんな昨今、それなら、いっその事「ま」なんて抜いて終えてんで、抜いちまいますと、コレが何と申しましょうか、言葉が化学変化起こしまして、珍竹林な事になって仕舞います。
まあ、正に間抜けな事になる訳ですなあ。
ええ、それじゃあ、一体どんな珍妙な事になるのかってのを、これからチョイとご覧に入れましょう。
くどなるど:え? 諄(クド)くなるんですか?
くべす:焼べす? 焚き付けるんですかね? まあ、そもそも魔女の予言は唆(そそのか)しでしょうから
いけるじゃくそん:未だにイケてます、そして勿論これからも
いるすでいびす:借金取りに追われてる?
いくぱふぉーまんす:態(わざ)とらしいと萎えるのよ、アレ
ちんきんぐぼくし:何か人種変わったなオイ。じゃあアレは何かい、モンゴル自治区バスボイコットみたいな感じになるのかい? て言う
しんがん:物凄い勢いでお経唱えそう
うんとふじ:沢山ありそう、その辺に普通に有りそう、有難み薄れる、富士講も廃れるわ、て言う
うんてんばいく:運転嫌いなの? 運転倍苦て……
とりっくす:巨根と貧乳と黒ずくめの豪華競演日米合作作品? ちょっと見たいねえ、て言うかどんと来いとマジシャンの掛け合い、コレ所望
くるえび:なんか大漁でした! みたいな。何せ向こうから勝手に飛び込んで来るんだから
くるとらじろう:え? やって来たの? 帰って来たの? どっちの寅? みたいな
いじん:国境のない世界やら戦争のない世界やら、或いは上記、各々ご想像ください
はい。
如何ですか、中々のものでしょう?
珍妙な中にも味があると言いましょうか、味わい深いとまでは申しませんが、間抜けと言うのは存外抜け目の無いものなのだなあなんて、私は感心をいたしましたよ。
そんなものかねえ、なんて言っているそこのアナタ。試しに「ま抜け」の「ま行」をご覧なさい、私の言っていることがちっとはお分かりいただけるかと思います。
「ま抜け」の「ま行」、詰まり「みむめも」です。
これです、お気付きでしょ? そういうことなんです。
お題、「まぬけのはなし」て事でございました。