ミセスなかまち演歌バッグを買いに行く
こんにちは。自問自答ガールズのなかまちです。
今回は演歌バッグ購入記です。
以下当日の記録です。最後に写真を載せています。
お付き合い頂けますと嬉しいです。
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開店40分前、入り口に着く。すでに8人ほど並んでいた。
次第に階段まで列が伸び、スタッフの方が列を整え始めた。
みんな、どのお店が目的なんだろう。聞いてみたかったけど、暑さのせいか、みんな静かに真面目な顔をしていて、聞ける雰囲気ではない。
開店10分前、ドキドキしてきた。ついについについに。
ガラス越しに自分が見えた。期待に胸を膨らませて、ワクワクしている。ワクワクが顔に出て、ニコニコしている自分がいた。
冒険が始まる…期待で胸がいっぱいだった。
昨日の夜はほとんど眠れなかった。夜中にマニュキュアを自分らしい色に塗り替えた。
ついに買うかもしれない。去年の10月から自問自答してきた手書きのノート3冊を読み返す。
バッグ100個試着はすでに達成していた。
黒いバッグ、というテーマで探し始め、自分の好みや求めるバッグ像が明確になってきてはいた。(シンプルで、台形で尖りすぎず、角に丸さがあるもの、金具の少ないもの、金具はシルバー、物の出し入れがしやすい、折り畳み傘と水筒が入る大きさ、など…)
しかし「これかも……」というバッグにはいくつか出会ってはいたものの、「これだ!!」と確信を持てるバッグには出会えない日々。
(これまでの旅の様子は前回のノート記事をご覧いただけたらとおもいます)
私には、これだ!と思えるセンサーがないのかな。
ポエムや電流が流れる感性がないのかな。
諦めかけていた時、、、
ネットをぼんやりみていたら、「え!かわいい!こんなバッグ見たことないけど、どこのだろう」と思うバッグを見つけた。
そのバッグは究極にシンプルで、試着100回を経験していない以前の私なら、このの美しさに気づかず素通りしてしまったかもしれないくらいだった。
それはザロウだった。
ザロウは今までも何回か足を運んでいて、他のバッグは試着させてもらっていた。
初めてザロウのバッグを試着した時、革の柔らかさに感激して、手書きの自問自答ノートに「ずっと触っていたいバッグ」と記していた。
以前エルメスのバッグを試着(売るものではなくサンプル)させてもらった時に、ザロウみたいにしっとりした柔らかい革なんだなと思った。ザロウの革の柔らかさが、私の手の記憶にしっかり刻まれていた、ということに驚いた。
このバッグの実物を見てみたい。ちょうどその日は、銀座のドーバーストリートマーケットに行く予定だったので、近くのお店に行ってみることにした。
すっきりとディスプレイされた店内には、お目当てのバッグはなかったが
店員さんにザロウのバッグについての話を伺う。
その日のうちにいくつかの店舗を回ってみた。
やはりお目当てのものはなかったが、お手入れやアフターサービスについて伺う。
ステッチのほつれなどは治せるが、色落ちした場合などの補色はやっていない、とのこと。というのも、使ううちにだんだんヴィンテージ感が出てきて自分だけの味になる、そのことを楽しんでほしいバッグなのだそうだ。
ザロウとプリントされている箇所も、使っていくうちにかすれて、消えていくように出来ていると。
普段のお手入れは、クリームや防水スプレーなどはしないで、柔らかい布で優しく拭くくらいで良いと。柔らかい革なので、ゴシゴシすると剥がれてしまう可能性があるようだ。
話を聞いていくうちに、これこそ私の求めていたバッグなのでは、という確信が深まった。
私は、演歌バッグを購入して使ううちに、汚れや傷がついてしまうことが心配だった。
神経質になって、1つ傷がつく度に落ち込んでしまったり、イラついてしまったりしそうで、高価なバッグを使うことで、自分の生活がピリピリしてしまうかもしれないことが心配だった。
でもザロウのバッグなら、傷も痛みも味になる。自分の経験がバッグに刻まれる。私は「汚れを恐れないファッション」というのをキーワードの1つにしていた。まさにこれだ。
お目当てのそのバッグを見つけたらいつでも買えるように、しっかり自問自答して、ネットでそのバッグのコーデなども見て、大きさ、素材などしっかり妄想しておこうと思った。
そしてついに買うかもしれない日が訪れた。
開店前から並ぶ。ドキドキが高まる。
今日は、自分のバッグ100回試着の経験を信じて行動しよう。
その中で感じたこと、出会った人、出会ったバッグ、自問自答した日々を思い浮かべた。自問自答ファッションに出会えてから、ずいぶん自分が変わったと思う。この変化は成長と言ってもいいのかもしれない。
ほんの数ヶ月前には、ラグジュアリーブランドのことをほとんど知らなかった私。
1年前の私は、自分がラグジュアリーブランドのバッグの購入検討するなんてこと思いもしなかった。なりたい自分になるために必死で勉強して試着を続けて来た。
そんな私がついに…
そして…開店!ドアが開いた…!
お店への行き方は、よくわかっていた。
あんなに行列ができていたのに、私と同じお店へ向かう人は、誰もいなかった。みんなどこのお店が目当てなんだろう。ますます謎が深まった。
お店に到着!私は一番乗りだった。
以前にお話を伺った店員さんに挨拶をして店内に入る。
私のお目当てのバッグは、そこにいた。
対面するのは初めてだった。
初めて対面した時のために、迷わないように考えていた自問自答チェックリストを思い浮かべる。
・ときめき、電流、ポエムなど、自分の心が動く反応があるかどうか
・好き、なりたい、かどうか
(好き、なりたい!ならば似合わなくてもいいっ!)
・重さ
・色。黒が本命だが、他のベーシックカラーで電流が流れた場合、他の色でもいい。
・大きさ。10というサイズが本命だが、15も念のため持ってみる。
いざ…持たせてもらう…!
しっとりとした柔らかい革。手が喜んでる。
重さは…軽い!!一番の心配だった重さは、全く問題なかった。
そしていざ鏡の前へ。…!
「あ…!」笑いが出た。
「これです。」と呟いた。「これは私のだ。」と確信した。
探していたバッグだった。ポエムや電流は流れなかった。
でも、このバッグだということをしっかりと確信した。
感覚的なことなので、文字にするのは難しいが、なんというか、もともと私の体の一部だったような感覚だった。
高額なバックにこのようなことを感じて、何様だ!と思う人がいるかもしれないが、自問自答ガールズの皆さんにはきっとわかってもらえる感覚なのではないだろうか。(もしかして初めの「あ…!」が電流だったのかも?!)
そのバッグを持った私は、最高に素敵な自分だった。これ以上のものはない。
迷う理由は何もなかった。
ずっとずっと、持った瞬間に「これだ!」と思えるバッグを探していた。
やっとやっと出会えた。「これだ!」と思えるバッグを、私にも見つけることができた。
心は決まった。
念のためチェックリストに入れていた、他の色、サイズも持たせてもらう。
まずは同じ大きさで同じ黒の素材違い。ツルツルの革でお値段も高めのもの。
素敵だった。まさに育てる革。でも私が持って鏡を見た時の感想は、「なんだかバッグが小さく見える」だった。とても上品で素敵だけど私にはこのバッグではないんだな。と思った。
そして色違い。ライトトープだと思うのだが、とても綺麗なベージュカラー。
持ってみた。
初めの黒バッグは自分の体の一部のように感じたが、こちらのトープを持つと、まるで別人に変身したようだった。優しそうな素敵な人に変身できた感覚。
鏡をみて、初めの物と、トープを比べてみる。
そばで見ていた店員さんが「お客様には黒が似合っています。」ときっぱり言ってくれた。
ああ!曖昧ではなく、しっかり意見を言ってくださる店員さんに出会えている
ガールズさんのノートを読んで、「私もそんな店員さんに出会いたいな」と思っていたのだ。出会えた…!バッグにも出会えたし、店員さんにも出会えた。なんて喜び。
私も黒だと確信していた。トープは、わたしの「なりたい」が「優しい人」だったのなら、もしかしたら、ときめいていたかもしれない。すごくすごく綺麗な色だったから。
チェックリストをこなしていく。
最後は大きさ。10で間違い無いと思っていたが、せっかくだから15も持たせてもらう。
鏡をみて「私には大きすぎるな」と思った。大きいバッグが必要な人にはとても良いと思う。だけど小柄な私は、15のバッグに荷物をたくさん詰めて、歩き回れる気がしなかった。荷物が多い車移動の人には最高なんだろうな、と思った。
持った時にクタッとなる感じがとてもおしゃれで、まさに「こなれ感」とはこのことなのだ、と思った。
お次はもっと大きい17のキャラメルカラー。色がとにかく可愛かった。この色でこのカラーでバッグを育てるなんて素敵だなと思った。グッとくる色だった。
持つと一気にバッグが主役になる。
でも私の心は黒に決まっていた。
黒のサイズ10、柔らかい革のもの。
最後に傷や汚れがないかチェックして、会計をした。
自分の私物でこんな大きな金額の物を購入するのは初めてだった。
しかも現物を見たその日その時に決めるなんて…!
でもこのバッグは、この金額の価値があると感じた。
無事にカードが通って安心した。
無事に購入できたことを店員さんと喜び、退店した。
余韻に浸りたかったので、カフェへ入り、普段は滅多に飲まないレモンスカッシュを注文した。
一口飲むと、驚いた。私の知っているレモンスカッシュの味ではなかった。
新世界の味がした。きっと私はこのバッグと共に新世界に来たのだ。
私は、「これだ!」と思えるバッグに出会ったら、
「自分の探している細かい条件なんかどうでもいい!とにかくこれなんだ!」と強く思えるものなんだろなと思っていた。実際本当にそうだった。
でも驚くことにこのバッグは、私の条件を全て満たしてくれていた。
(究極にシンプルで、台形で尖りすぎず、角に丸さがあるもの、金具の少ないもの、金具の色はシルバー、物の出し入れがしやすい、折り畳み傘と水筒が入る大きさ、持ち手にしっかり腕が通ること。底鋲もついてた!しかも付属のショルダーストラップは長さ調節不可にもかかわらず、私にぴったりの長さだった…!)
使う人のことを考えて作られた優しいバッグなんだなと思った。
家に帰っても、胸のドキドキとワクワクは続いていた。
私の冒険が始まった。そう感じていた。
「冒険」なんて言葉を思い浮かべるなんて、人生で初めてだった。
演歌バック探しの旅は終了!またいつか旅に出る日が来るかもしれない。
でも今日から私の冒険が始まった。そんな気がしていた。
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では、皆様に紹介させて下さい。
こちらがわたしの演歌バッグです。
この相棒バッグと共に色んなことを経験していきたいと思います。
嬉しくて嬉しくて、何度も何度も眺めています。
ときめきが続いています。
自分にも、これだ!と思うバッグに出会うことができた喜びと、探す過程で経験した全てを抱きしめています。
最後に、あきやさんをはじめ、自問自答ガールズの皆さまのノートを読んで、挫けそうな時も励まされ、「これだ!」と確信できるバッグに、きっと出会えると信じて今日まで来れました。皆さんのノートが励みになっています。本当にありがとうございました。
また、バッグ探しをそっと応援してくれていた夫と、「ママ、これいいじゃん!」と一緒に楽しんでくれた娘にも、ありがとうと伝えたいと思います。
私のバッグ探しの長い旅で、勇気を出して、エルメスの店舗に行き、実物(サンプル)を試着することができた経験がひとつの転機になったことも、記しておきます。
最後までお読みくださりありがとうございました。
これからも今後の冒険の日々をノートに記していきたいと思います(^^)
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