あなたはここにいなくとも
町田そのこ📖
「あなたはここにいなくとも」
黄色の表紙からは悲惨な話が想像出来ないので読もうと決めた
図書館に予約して何ヶ月待っただろう
身近に感じる話を書く町田そのこさんの📖は、人気なんだろう
5つの話が収められている
どの話も必ず死ぬ人がいる
町田さんは、死ぬ人によって生きている人が前を向いていける話を書きたいのかな
読み終わって、伊丹十三監督の映画「お葬式」を思い出した
お通夜、葬式は色んな人が集まる
しめやかな場所なのに、裏ではここぞとばかりに張り切って料理を作っているように見える人がいたり、賑やかに酒を飲んで笑ったり、集まった人の分だけ気持ちや感情が溢れる不思議な光景が見える場所だ
人の死は、良きにつけ悪しきにつけ相当な破壊力を持つ
自分の死によって、人を結びつけたり、前へ進めさせる力を与える人もいる
「入道雲が生まれるころ」のリセット症候群を抱えている人の話は印象的だった
そういう気持ち分かるという感じ
人は色んな事を抱えながら、何とか生きていくんだなあ
そんな事を考えてしまう小説でした