Seven Stories
星が流れた夜の車窓から🚊
井上荒野・恩田陸・川上弘美・桜木紫乃・三浦しをん
糸井重里・小山薫堂
7人の7つの話
「ななつ星」の非日常の車内で日常に隠された心情がふわふわと浮遊する
日常では、気づかなかった思いが湧いてくる
読んでいて大きな衝撃を受けるとか、涙が出てくるとか、凄く心が揺さぶれる話ではないけれど、穏やかな気持ちで読む事が出来た
私は横浜から長崎へ寝台車「さくら🌸」に乗って帰るのが好きだった
夜になると座席が寝台に変わる
深夜乗客が寝静まった頃のガタンガタンという電車が走る音
時々停車する人がいない駅のホームのあかり
列車の通路で外を見ながら過ごす人
途中の駅から乗り込んでくる人がいて、カーテン一枚で仕切られる空間のドキドキ
朝を電車で迎える特別感
客同志の信頼感がないと成り立たなかった
電車より飛行機が速いし安く乗れるようになったし、形を変えるしか方法がなかったのだろう
誰もが乗れた寝台車は、高価でチケットも取りづらい豪華なものに変わった
いつか乗ってみたい
福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島を一泊2日か3泊4日で運行
7両編成の客車
自然、食、温泉、歴史文化、パワースポット、人情、列車の7つのこだわり
それぞれ違った場所を特別な空間で過ごすと、心の変化や、今まで見えなかった事もゆっくりしたペースで見えて来るかもしれない