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アウシュヴィッツの図書係
アントニオ・G・イトゥルベ📖
図書館で(どれにしよ〜か〜な〜)と、今人気がある本以外の古い本の中から選ぶのも結構大変。
そして結構本を読んできたと思うけれど、図書館に入ると全然読んでいない事に毎回毎回思い知らされる。
その日、本日返却されてきた本のワゴンに「アウシュヴィッツの図書係」があった。(読んで)と言われてる気がした。
手に取ったけれど、暗い気分になりそうだなとワゴンに一度戻した。でも、やはり気になって読む事にした。
そして、やはり暗い気分になった。
当然だ。
(人間が生き残るために必要なのは、文化ではなくパンと水だ。しかし、それだけでは人間性は失われる。
美しいものを見ても感動しないなら、もしも目を閉じて想像力を働かせないなら、もしも疑問や好奇心を持たず、自分がいかに無知であるかに思いが及ばないなら。それは人間ではなく、単なる動物にすぎない。)
著者のあとがきに書かれていた言葉に頷く。
どんな困難な状況にあっても、人間性を持ち続ける。
何年もアウシュヴィッツにいて、人間性を失わなかった心の強さに何も言えず頭を下げ本を閉じた。