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木の高さをどう測るか③
日が空いてしまったが、樹高測定の3本目、身近な物を使ったおおよその樹高の測り方について考える。
使うのは真っ直ぐな棒一本だけだが、その前に。小中学校の数学の時間に使った三角定規を思い浮かべてみる。(30°,60°,90°)でなく、(45°,45°,90°)の方に注目する。
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この三角形は直角をなす2辺の長さが等しい。これを利用し、一方の辺の長さを、測りたい木の高さに見立てれば、樹高は地上の水平距離に置き換えられる。もちろんそれだけ大きな三角定規は存在しないのだが、棒を使って相似的に拡大することができる。
直線の棒1本を用意し、肩から拳までの長さの位置に印をつける。腕を水平に伸ばし、印のやや下の位置で棒を握り垂直に立てる。これで準備は完了だ。
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あとは測りたい木の前に来たら、頭を動かさずに棒の頂点越しに木のてっぺんを覗く。前後に動きながら、頂点とてっぺんが重なる場所でストップ。
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この時、測定者―木のてっぺん間を斜辺とする相似形の直角三角形が形作られている。つまり、その場所から木の根元までの距離が、おおよその樹高に等しくなる。
地上での長さの測定は紐を使ったり、歩幅を把握しておいて歩数を数えたり。「水平距離を測る」ことにご注意を。急斜面の上下間でこの方法は使えない。