安房埼灯台(あわさきとうだい)
安房埼灯台(あわさきとうだい/神奈川県)
航路標識番号:2401
国際航路標識番号:M6347
塗色構造:白塔形・コンクリート造り
灯質:単閃白光・毎4秒に1閃光
光達距離:7海里
塔高:16m
灯高:37m
初点灯:1962(昭和37)年2月
灯籠内に安房埼神楽高根照射灯が併設されています
1962(昭和37)年に初点灯した初代の灯台は、安房崎の岩棚の上にあったのですが、老朽化した上に、海の近くの岩場にあったために、2019(令和元)年の台風15号で波を受けて電線が切れるなどのトラブルも発生し、北西に約260メートル離れた内側の高台、城ヶ島公園ピクニック広場に移転(新設)されました。
新灯台は、2020(令和2)年3月8日に稼働開始。三浦大根をモチーフにしたデザイン灯台です。全107公募作品でデザインを決めたそうなのですが、『最優秀賞を受賞した深澤紗綾香さんの作品名は「とんがり屋根の灯台」。畑から海が見える三浦市のイメージから野菜をモチーフにし、その野菜のさわやかさが表現されている』と神奈川新聞記事に書いてありました。
灯塔の下のほうが緑色のグラデーションに、青首大根より大きい三浦大根を上下逆さまにしたようなデザイン灯台です。
緑色のグラデーションなのに、どうして青首大根、緑色を青って言うんだろ?信号もそうだよね、緑色なのに青信号って?NHKの「チコちゃんに叱られる!」では「新聞が青と報じてしまったから」、「日本で最初に信号が設置されたとき、それを報じた新聞記事が「青信号」と記載したからだそうだ」って放送回を観た記憶があります。「緑」という言葉が出てくるのは、平安時代末期あたりだと言われています。 そのため、昔から日本では緑色の野菜や植物を青と呼ぶ習慣がありました。『緑色を青と表現するのは、昔の言葉の成り立ちの名残り、もともと緑は「草葉」という意味の名詞だったのに、必要に応じて色の名称に、 色名の後に「い」の送り仮名がつく赤、青、白、黒が、もともと色彩として使われていた言葉です』ふぅ~ん、そうなんだ、諸説あるみたいなのですが。
「安房崎(あわさき)」という名称は、城ヶ島から現在の南房総(千葉県南部)である「安房国(あわのくに)」が見えることが由来だそうです。そして、コレは何度も書いてることで恐縮なのですが、地名は「安房崎」で山偏(やまへん)の「崎」ですが、灯台名は「安房埼灯台」と土偏(つちへん)の「埼」と書きます。
それで、それで、安房埼灯台と全然関係ない灯台名の蘊蓄なのですが、
「犬吠埼灯台(千葉県)」は、地名も灯台名も土偏(つちへん)の「埼」です。
「出雲日御碕灯台(島根県)」は石偏(いしへん)の「碕」ですが、「紀伊日御埼灯台(和歌山県)」は土偏(つちへん)の「埼」なのです。高知県の室戸岬(むろとみさき)にある室戸岬灯台は「むろとざきとうだい」って読みます、「岬」を「ざき」って。ナンダカややこしくてごめんなさい。