トーキョーN◎VA・キャラメイク指針
本稿では、TRPG『トーキョーN◎VA』でキャラクターを自作する際の指針について解説する。
大まかな指針は『トーキョーナイトメア』でも同じである。
話を分かりやすくする為、初期作成キャラを想定して(つまり経験点を追加せず)解説する。
キャラクター作成ルールは、基本ルールブックを参照のこと。
また本稿では、詳細なデータは記述しない。ルールブックやサプリメントを参照のこと。
↓以下、権利表記
※ 本作は、「鈴吹太郎」「有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチ」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』の二次創作物です。(C)鈴吹太郎/F.E.A.R.
サンプルキャラ使え
初めてゲームを遊ぶ人や、ゲームに慣れてはいるが自作する気はない人などは、各種サンプルキャラを使用すれば良い。
また、当日に卓分けを行うタイプのコンベンションでは、準備時間を短縮しプレイ時間を確保する為にも、サンプルキャラの使用が推奨されるだろう。
(ただ、N◎VAが盛んな関東・東海圏だとコンベンションでも事前予約事前卓分けが主流らしいし、そもそも昨今はオンセが主戦場らしいし、当日卓分けなんて有り得ねーって言われたら反論しづらい。筆者の地元じゃ当日卓分けナンスよ)
サンプルキャラじゃダメ
以下のような場合は、サンプルキャラではなく自作キャラの使用に価値がある。
・推奨されたサンプルと微妙に違うキャラがやりたい
(例:片手剣キャラではなく両手剣キャラをやりたい、など)
・自分1人なら問題ないが、パーティー全体で見ると推奨されたサンプルに偏りがある
(例:防御系神業が過剰、射撃アタッカーしかいない、など)
・そもそもサンプルキャラが指定されていない
(クロガネやカゲムシャは該当するサンプルキャラが存在しない)
強さの目安もサンプルキャラ
という訳でここからキャラ自作の指針を本格的に解説するが、おおよそサンプルキャラと同程度の水準を目指す。即ち。
・使えるスートは2種類以上(基本ルルブのサンプルはスート1種類だが)
・アタッカーは攻撃を当てられ、当てたら倒せる火力を持つ。
・ディフェンダーは敵の攻撃を1回分耐えられる。
・情報収集で困らない。
この水準に届かないなら、大人しくサンプルキャラを使った方が良い。
逆にこれだけやっても敵ゲストに勝てないというなら、おそらくルーラー側のバランス設計が間違っている(経験点の使用を打診せよ)
スタイルについて
3つのスタイル・内訳
サンプルキャラも同様だが、以下の3スタイルで構成すると扱いやすい。
ハンドアウトに指定されたスタイル(情報操作が行える神業持ちが多い)
+
アタッカーなら即死系神業持ちのスタイル、サポート役ならマネキンかミストレス
+
防御系神業(または万能神業)持ちのスタイル
能力値
能力値は、偏りが出るなら最も高いところで9、平べったくなっても高いところで6はあるはず。
7~8の能力値が2ヶ所になると扱いやすい。
(制御値は気にしなくていい)
キャラ設定の表現
キャラクターの性格を一面的に表現するなら、スタイルは1種類でよい。
ギャップ・二面性を表現するとしても、スタイルは2種類で事足りる。
3つのスタイル全てでキャラ設定を表現する必要はない。
(大体スタイルが3つ全部バラけているとも限らないのだし)
またスタイルを表現するに辺り、『必ずそのスタイルの技能を取得せよ』というルールも無い。
キャラクター設定は、あまりデータに縛られず自由に決めて良いだろう。
数字の目安
攻撃の達成値
敵のリアクション方法別。
要求される達成値と、実現に必要な技能・アイテムの目安は下記の通り。
・制御値で受ける場合
デフォルトなら制御値は最大15。達成値15で命中。
能力値5だとしても、カード10(絵札)で事足りる。
・回避で判定してくる場合(エースは使用しない)
回避側は、デフォルトなら能力値は最大9。カード10(絵札)で達成値19。
攻撃側は達成値20が要求される。
能力値7以上なら、達成値上昇技能(居合い、クイックドローなど)3レベル。
能力値6なら、上記に加え達成値上昇アイテム(辰刃、デッドポインターなど)
これでカード10(絵札)なら事足りる。
・エースを使って回避してくる場合
攻撃側の要求達成値は22以上。
能力値6でも、達成値上昇技能2種類を3レベルずつ取得すればよい。
(例:居合い+拳法、クイックドロー+イカサマ、など)
能力値7以上なら、技能3レベルに加えアイテム2種類でよい。
(例:辰刃+朧鞘、デッドポインター+ガンサイト、など)
カードは10(絵札)を想定しているが、エースを11として扱うなら、1段階楽になる。
ダメージ
ダメージチャート式なので、最低10点入れば戦闘不能は狙える。
19点では倒れないが、16点だと倒れる。20点以上なら確実。
そういうゲームである。
まあトループのことも考えると、16点狙いはオススメしかねる。
敵の防御力を平均3点と仮定して、おおよそ23~25点ダメージを安定して出せれば良い。
安くてそこそこ強い武器(攻撃力7ぐらい)+ダメージが増える秘技(+6~8点ほど)+ダメージカードで事足りる。
ダメージ軽減技能の上から倒したければ、更にダメージを10点増やすかダメージ軽減無効技能(秘技)を2レベル取得する必要があるので、やや効率が悪い。
ルーラー側の手札が『充実してしまっている』と読むなら、ダメージ種別Xで21点か26点を固定で出せると、『軽減しても倒れる』ダメージになる。
21-10=11点。戦闘不能ダメージである。
(身も蓋もないこと言うと、大抵の敵ゲストは精神ダメージへの対策してないので、精神アタッカーの方が楽)
CSカレント
同値なら敵ゲストが先に動くというルールなので、そもそも先手を取りづらい。
防御面に自信がある(またはディフェンダーを活躍させたい)なら、別にCSカレントを上昇させる必要はない。
その上で、仮想敵の先手を取りたいなら、目安は下記の通り。
・CSカレント10
敵のCSがデフォルト最大値(10)でない限り先手を取れるライン。
アタッカー向きスタイル構成なら、CSは平均8あるので、タイプXの使用で到達する。
・CSカレント15
敵がアタッカー向きスタイル構成(CS8)で、閃鋼を使用してCSカレント14。
これを上回るライン。
アイテム1種類で到達するのは難しい。ハヤブサなどのスタイル技能を使った方が良いか。
(あまり大きな声では言えないが……スピードリーダーは『目標値:なし』の技能を使うなら実質デメリット無し。サポーターに持たせるとCSカレント15を狙える)
回避・防御
敵の攻撃達成値が21以下なら、切り札の使用で回避できる。それで充分。
頑張れば回避達成値を安定して21以上にできるキャラも作れるが、自分が狙われなければ意味がない(ヴィークルに乗るなら話は別だが)
サンプルキャラ同様、 カバーリング技能+ダメージ軽減技能で味方を守るのが、経験点効率で言えば無難。
上記の通りダメージチャート式ゲームなので、ダメージ29点までなら軽減技能使用で耐えられる。
情報収集の達成値
よくある情報収集の目標値は15~18ほど。
(目標値21なら素直にエースを切ろう)
目標値18でも能力値+カード10(絵札)で届くが、そうすると戦闘で使いたいカードを切らなければならない。
情報収集判定に+3くらいの補正があれば、ちょっと低いカード……つまり戦闘で使わないカードを切った上で成功できる。
手札の質が向上するので、攻撃達成値やダメージを過剰に伸ばすより効率が良い。
サンプルキャラはスタイル専用アイテム+スタイル技能2レベルの構成。
より効率化するなら、ストリームリンク+リンクプラスで達成値+2。
更にコッペリオンと併用するならスリーアクションが必要。
データのパッケージ化
目的・カテゴリ毎にデータを一纏めのパッケージにし、合計が170点になるよう選択すれば、おおよそ同じような強さのキャラを作成できる。
アイテム類は、端数が出ないような組み合わせを覚えておくと良い。
(まあ必要経験点1~3の防具を重ね着すれば端数は調節できるが)
下記に例を示す。詳細なデータはサプリメント・スキルディクショナリーおよびアウトフィットカタログを参照のこと。
防具&情報収集用
経験点20~30点ほど
A:スタイル専用の社会技能+アイテムを1つ取得する場合
専用アイテム+ポケットロン+コッペリオン+
ブラックライダー+フェイトコート+インナーアーマー+
情報収集スタイル技能2レベル
合計30点
B:専用アイテムを2つ取得する場合(アヤカシは実質1つなので例外)
専用アイテム①+専用アイテム②+ポケットロン+コッペリオン+
フォーマリティ+フェイトコート+
アイテムに対応した社会技能+2レベル
合計20点
C:専用アイテムが無い場合
ポケットロン+コッペリオン+
ブラックライダー+アーマント+インナーアーマー+
任意の社会技能+2レベル
合計20点
武器(オプションなども含む)
経験点20点
・シャドウソード+朧鞘
・斬魔刀+剛猿+猿王
・ベーシックフレーム+剛猿+アンギュラー
・ナイトフォースorサンダーボルト+ガンサイト+ウェポンコネクト
サイバーウェアなど
経験点20点
A:物理アタッカー用(マイナーアクション使用)
辰刃orデッドポインター+スリーアクション+アサルトナーヴス+キラーフェイス
B:精神アタッカー用(マイナーアクション使用)
L2M+スリーアクション+ディープスリート+サイコストライク
C:バサラ・マヤカシ用(セットアップとマイナーアクション使用)
スピードリーダー+メイクシックス+魔術具
D:物理アタッカー用(セットアップ使用)
タイプX+モードD
(更に+10点でコンバットXを追加)
E:汎用(セットアップ使用)
・閃鋼+激鋼
・スピードリーダー+ハードワイヤード
F:情報収集用(マイナーアクション使用)
ストリームリンク+リンクプラス+インファマス
G:ニューロ用タップ
ガイアデック+クワッカー+クロッククラック+チャイナドール
H: カゼ用ヴィークル(セットアップ使用)
ステッペンウルフ+ターボユニット+スーパーナヴィ
I:ヒルコ用生体装備(武器を含む)
生体武器:爪+鎧皮+ステイマッスル
メイン技能
経験点80点
A:アタッカー
・攻撃用一般技能1レベル上昇+秘技2レベル(差分値ダメージor能力値分ダメージ上昇orダメージ種別をXに変更)+達成値上昇技能3レベル
・攻撃用一般技能1レベル上昇+技能2レベル×2種類(特技レベル分ダメージ上昇)+達成値上昇技能3レベル
B:サポーター
・追加行動技能(秘技)2レベル+セットアップで使える味方強化技能(秘技)2レベル
・追加行動技能(秘技)2レベル+一般技能1レベル上昇+防御・サポート用パッケージから1つ
防御・サポート用
経験点30点
・カバーリング技能(秘技)1レベル+ダメージ軽減技能1レベル
・味方の達成値を上昇させる技能3レベル
・一般技能or社会技能の達成値を上昇させる技能3レベル
・全身義体
本当にサンプルキャラを超えられないの?
んなわけねーじゃん。
・SF2以上のヴィークル+射程:中以上の射撃武器で延々と引き撃ちとか
・《不可知》からの二天一流+旋風撃とか
・《制裁》で社会戦ダメージ17点与えて退場させるとか
・《天変地異》で武器やタップやヴィークル破壊して相手を機能停止させるとか
・ダメージを伴わないBS付与技能の重ねがけとか
クソみてーな戦法たくさんあるから、そのへん使えばサンプルキャラの強さなんか簡単に超えられるよ。友達失くすからやめた方がいいけどねー。
(一部の戦法はサンプルキャラでも出来るけどw)
まあ、N◎VAは紳士協定の元で戦うゲームだと思った方が、遊ぶ環境増えますよ。
終わりだよ~
(○・▽・○)