Dragon Ashのシングル曲で打線組んでみた

3〜4年ぐらい前までは2ちゃ○ねるでよく見かけたこの○○で打線組んでみたシリーズ。もうすっかり見かけなくなってしまったがあえてこのスタイルでアーティストの音楽レビューをしてみようと思う。
第六弾はDragon Ash!
ということで早速シングル曲縛りで打線を組んでみた。

1中 Deep Impact
2右 夢で逢えたら
3左 Let yourself go,Let myself go
4一 Life goes on
5三 Fantasista
6二 陽はまたのぼりくりかえす
7遊 AMBITIOUS
8捕 Shade
9投 Grateful Days

守備位置は適当なのであしからず。
一応野球の打線の傾向と同じく1番・3〜5番・9番(投手)が特に好きな曲を当てはめている。

基本的にはHIP HOPに傾倒したのちラップとバンドを上手く融合させていった全盛期(1998年〜2002年)の楽曲が好み。またラップとは別にスクラッチ音も好みなのだが近年の楽曲は減少傾向にあるため必然的に昔の曲が多くなってしまった。

それでは1曲ずつ見ていこう。

1中 Deep Impact

2000年に発売された7枚目のシングル。ヒップホップグループの「ラッパ我リヤ」をフィーチャリングした作品。前年大ブレイクを果たし、その上での待望のシングルだったこともあり約60万枚の自己4番目のヒットを記録した。

ゴリゴリのギターサウンドとそれに相反するクリスマスのようなジングルベルを合わせた独特のサウンドを背景にひたすら攻撃的なラップを展開していくというインパクト大な楽曲。今聴いても古さを感じないので当時リアルタイムで聴いてた人からしたらかなり衝撃的だったのではないだろうか。kjとラッパ我リヤの3人の対照的なラップも聴きごたえがあり、最後まで聴き手を掴んで離さないまさに「Deep Impact」な楽曲だ。


2右 夢で逢えたら


2006年に発売された18枚目のシングル。アルバム「INDEPENDIENTE」の先行シングルだったが楽曲の評判が良かった為か前後のシングルよりも高い売り上げを記録した。


印象的な口笛から始まるイントロにアコギとDJを中心とした落ち着いたサウンドが心地良い。聴いてると自然と肩を揺らしたくなるような落ち着く曲だ。散歩している時などに聴くとより気持ち良く聴こえるだろう。全盛期のようなギラギラした勢いは殆どなく、ある種達観したような曲の雰囲気は例の公開処刑を経験してそれほど日が経っていなかった当時でないと出せない色だろう。


3左 Let yourself go,Let myself go

https://www.youtube.com/watch?v=dDvNfeKl5eE

1999年に発売された4枚目のシングル。これまでとは方向性を大きく転換しHip Hopを全面的に取り入れた楽曲が話題となり約68万枚を売り上げ、自己3番目の大ヒットを記録した。


それまではアレンジの一つとして取り入れていたHip Hopを今作では全面的に取り入れており、kjの初々しいラップが炸裂するインパクトのある楽曲。音色も全体的にはHip Hopらしく派手な音色だがそれに反してメロディーは結構しっとりしているのが面白い。どことなくバンド感も残っているのはこのメロディーのお陰だろうか。全体的にお洒落な雰囲気があってDAのヒップホップ系統ではかなり好きな曲だ。

4一 Life goes on

https://www.youtube.com/watch?v=KxMvJEbEyqk

2002年に発売された10枚目のシングル。J-PHONE(現ソフトバンク)「写メール」のCMソングに起用され約80万枚の大ヒットを記録。自己2番目の売上で2002年の年間シングルランキングでも4位に入った。

発売当初ファンファクトリーの「I Wanna B With U」とサビが酷似していると騒動になった一曲。パクリなのかカバーなのか弾き直し(?)なのかイマイチ定義がわからないのでここでは割愛するが、単純に楽曲としては非常にキャッチーでDAの楽曲ではダントツで親しみやすい。このDAらしからぬ(?)親しみやすさが大ヒットに繋がったのだろう。またDAの楽曲は基本的に同じようなフレーズの繰り返しが多いがこの曲は複数のパートが存在しており、最後まで飽きさせない曲展開なのも良い。全体的に明るい雰囲気があり、細かいことは気にせずに純粋に音楽を楽しもうというメッセージが感じられる一曲だ。


5三 Fantasista

2002年に発売された11枚目のシングル。日本テレビ系列の「2002年FIFAワールドカップ」のテーマソングとしてヒットを記録。実は初動売り上げは約17万枚と「Life goes on」の半分程度だったがワールドカップ効果もありロングヒットし約42万枚まで売り上げを伸ばした。

ハードなギターとスクラッチ音が炸裂するゴリゴリのサウンドに、ラップと普通のメロディーの中間のような歌唱が印象的で、サビでの合唱で一気にテンションが上がるいかにもライブ向きな一曲。Hip Hopとロックバンドのバランスが最も優れていると思う。この「Fantasista」を含め2002年のDAが個人的には一つの完成形に達したと考えており、この方向性でさらに発展する姿を見たかったが「公開処刑」の影響でこの系統はこれっきりになってしまったのが非常に残念だ。

6二 陽はまたのぼりくりかえす


1998年に発売された2枚目のシングル。シングルでは初めてHIP HOP要素を取り入れた。まだブレイク前だった為売り上げは6万枚程度だが人気曲投票では毎回上位に上がるのでファン人気はかなり高い楽曲である。

冒頭の「we will Rock you」のリズムを取り入れたイントロから始まり、アコギメインのしっとりしたサウンドかと思えばDJ音も入ってきて、サビではエレキギター音も響かせるなど色んな要素を盛り込んでいるのが特徴的。歌詞はあまり韻は踏んでなくラップ風に歌唱している感じ。初々しさを感じさせつつも早くもミクスチャーロックバンドとして片鱗を見せている確かな名曲だ。


7遊 AMBITIOUS

2010年に発売された22枚目のシングル。スカパーの2010年FIFAワールドカップのテーマソングに起用され週間シングルチャートで久々にTOP10入りを果たした。

ワールドカップのテーマソングらしく明るく賑やかな曲調で、この当時傾倒していたラテン調やサンバ(?)のようなリズムのサウンドが印象的。サビはキャッチーでわかりやすいテイストになっている。このキャッチーさはそれこそ「Life goes on」以来ではないだろうか。これまたDAの中では比較的親しみやすい楽曲で個人的には好印象な一曲だ。

8捕 Shade

2004年に発売された13枚目のシングル。人気が急落していた中で発売されたこともあり売り上げは約5万枚と低迷。そして一度もアルバムに収録されてない楽曲でもある。

アルバム未収録でかなり扱いの悪い不遇な曲で、曲調も「公開処刑」のショックを引きずったような重々しく陰鬱な雰囲気が漂っておりあまりファン人気も無さそうだが、個人的にはどの系統にも属さない孤高の存在感に魅力を感じ、またイントロのヘビーなギターとDJスクラッチ音がなかなかカッコいい仕上がりで聴き込んでいくうちにハマっていった。この時期にしか出せない曲調でありDAの歴史を語る上でも何気に外せない一曲ではないだろうか。

9投 Grateful Days

1999年に発売された5枚目のシングル。ゲストボーカルにZeebraとACOが参加している。人気急上昇中に発売された事や「東京生まれ HIP HOP育ち 悪そうな奴は大体友達」などインパクト大のリリックが話題を呼び約92万枚の自己最大のヒットを記録した。しかしその後Zeebraとの関係悪化の為未だにストリーミング等配信ではリリースされていない。

前作「Let yourself go,Let myself go」以上にバンド感が薄く完全にHip Hopに徹した一曲。インパクト大のリリックが取り上げられる事が殆どだがトラックは上品で耳馴染みの良い落ち着いたサウンドでHip Hopが苦手な人でも聴きやすいと思う。またサビにkjでもZeebraでもなくACOの歌声を採用しているのもとっつきやすくしていると思う。Hip Hopをメジャーシーンに分かりやすい形で落とし込んだJ POP史でも重要な一曲なだけに現在の扱いは残念でならない。いつの日か配信が解禁される日が来ることを個人的には願っている。



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