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この世にあるあの世(三途の川)

スクナヒコナのひとりごと

人は、亡くなりますとあの世に行くと言われています。そのあの世に行く境界線が、三途の川(さんずのかわ)。この川を渡ってしまうと二度と戻ることができないようです。

引き返すことができたら 生き返るのでしょうか? この国では、行かなければ見ることができないはずの あの世が、何故か再現されているのです。「この世にあるあの世」では、各地にありますあの世を紹介してみたいと思います。


山で再現された賽の河原(さいのかわら)



御嶽山の賽の河原
石の山があちらこちらに点在している御嶽山の賽の河原。
石の山の上にお地蔵様があるのが、特徴です。


大菩薩嶺の賽の河原
石の山は、御嶽山ほどではありませんが、避難小屋や標識にしっかり示されていますね。
大菩薩峠から大菩薩嶺へと向かう坂の途中にあります賽の河原。

三途の川の手前にあるのが、賽の河原。この賽の河原では、様々な出来事が起こっているのです。

ここで石を積んでいるのは、幼くして死んでしまった子供たち。親にとって一番の親不孝は、親より子が先に亡くなること。罪のない子供たちは、泣きながら石を積んでいるのです。


恐山の鬼。
鬼は、子供たちが積んだ石の山を壊してしまいます。いつまで積んでも壊されてしまう石の山。子供たちは、永遠に泣き続けてしまいます。
多磨霊園のお地蔵様
お地蔵様は、そんな子供たちを助けます。仏様なのに 子供たちの守り神と呼ばれるお地蔵様。いつの時代の子供たちをも 見守り続けているのです。

彼岸花(曼珠沙華) 賽の河原の川岸に咲いていると言われております。お釈迦様が亡くなる時に咲いていた花のひとつでもあります。

埼玉県日高市巾着田の彼岸花。
毒性のある球根を持つと言われる彼岸花。そのため お墓などに植えられ虫除けとしても利用されているようです。

脱衣婆

蔵王山の山姥
恐山の脱衣婆


東京世田谷区九品仏の懸衣翁と脱衣婆

三途の川の手前で、亡くなった服を剥ぎ取る脱衣翁。
その剥ぎ取った衣服の重さで、あの世の処遇を決められると言われている。盗みや悪さをしてきた衣服は、重いそうです。地獄行きですね!
一説には、閻魔大王の妻とも言われています。もちろん、懸衣翁が旦那さんとも言われております。


六文銭(ろくもんせん)


本物の六文銭(寛永通宝)

三途の川を渡る賃金とされる六文銭。江戸時代、かなり流通されているため。本物の古銭でも 今でも安く手に入ります。
一文 約間50円ぐらいでしょうか? 渡し賃は、およそ300円ですかね。50円玉六枚が、ピッタリな感じがしますね。当時は、穴に紐を通して持ち歩いていたようです。

次回は、閻魔大王についてですね。

九品仏閻魔堂


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